薔薇くい姫・枯葉の寝床 (講談社文芸文庫)

著者 :
制作 : 小島 千加子 
  • 講談社
3.45
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本棚登録 : 359
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061963795

感想・レビュー・書評

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  • 再読。「恋人たちの森」と収録作がふたつもかぶっているので、当時なぜ買ったのか、と思うのだけど、たぶん「薔薇くい姫」が読みたかったのだろう。森茉莉さんは、エッセイからはまったので。

    今読むと、エッセイと短編小説が一緒の編集って、うーん、好きじゃないなあ。文庫未収録の短編小説を入れてくれた方が、読者はありがたいのだけど...。なんでこういう構成にしたのか、よくわからない。「枯葉の寝床」は冗談ではなく百回以上読んでいるけど、やっぱりいい!大好き。

  • 「薔薇くい姫」子供扱いされることについて怒りの薔薇くい姫となる魔利(まりあ)。
    鷗外の娘って初めて知りました。文が上手いわけだ。
    「枯葉の寝床」恋人たちの森がプロトタイプだったのかな、という感じだけどかなり別に仕上がっている。薬中のオリヴィオから受けたプレイでマゾヒズムに目覚めたレオに苦悩し、ついにはギランは‥‥。
    「日曜日には僕は行かない」兄弟関係であった達吉と半朱だが、半朱が婚約したことで苦悩が生まれる。しかし達吉は半朱を手放さず、婚約破棄の手紙を書かせる。婚約者は自殺する。二人は共犯者の気持ちを共有することでこれから生きていく、という、中々仄暗いホモでよろしい。

  • セレクトの良い短編3作品集。
    『薔薇くい姫』……自伝と言うかエッセイ風の日常小説。なんというか、70歳になって小説家としてもそこそこでも人に舐められる事にイライラしてる茉莉さんに「わかるわかる」と頷いてしまうw 主観と客観とのズレを冷静に分析してる所が良かったです。なんとなーく、自分もこいいうおばあちゃんになりそうだから、つい共感してしまいました。
    『枯葉の寝床』……元祖BL小説? とか言われてるみたいですが、耽美世界ですね。ただ、延々とそういう世界が続いてるので、少々飽きます。室生犀星に、もうちょっと飾りたてすぎる表現の肉を落とした方がいい、って指摘された意味がよく分かるような。頭にあんまり入ってこないスカスカのものになってしまう感がありました。ナルダンやロンジン、ムゲのパルファン、といった美的センスは今でも秀逸だと思いますが。後半にかけての犬のエピソードからクライマックスは良かったです。
    『日曜日に僕は行かない』……これも少年愛ものの変奏曲でした。

  • 「薔薇くい姫」で、なんて長ったらしくいちいち注釈をいれて前に進まない自分に酔った文章なんだろう、と思ってしまったけど、「枯葉の寝床」「日曜日に僕はいかない」は引きこまれた。格調高く匂い立つような文体。

  • 何が驚いたって、この小説を書いてた時筆者が70代ということですよ・・・!

  • J書店へ『父の帽子』を探しに行ったのだけれど、冒頭を読んでやめた
    タイトルにもひかれたので、同じ講談社文芸文庫のこちらを購入

    「枯葉の寝床」
    品と趣味の良いBLという人もいるかもしれないけれど、それで済ませてはいけないと思う
    めくるめく官能と、来るべき結末
    中だるみしそうな冗長な部分もあったけれど、破滅していく様を表現するのに不可欠な描写だったのだろうと感じた
    講談社文芸文庫はカバーの質感も装丁もいいのだけれど、高い

  • 『薔薇くい姫』を書いたとき茉莉は73才(!)なのですが、自分のことを「私」ではなく「マリア」と呼び、昭和51年にして「魔利のような超大人な年齢の女なら~」と、まるで21世紀のギャル(死語)のように「超」を使っていたりして、その言語感覚の新しさに驚愕しました。よく言われるBLの元祖というよりむしろ、昨今急激に増えた「姫系」とでも言うべき、ピンクや薔薇やレースが好きで、自分のことを名前で呼び、姫扱いされたがる女の子たちの先駆者というべきほうが正しい気がします(笑)

  • おっもりまつりさん!
    と思って手に取った

    どうして「おっ」と思ったんだろう・・
    たぶん以前読んだことあった

    そしてそれはわたしの中のBLブームまっさかりのときだったような気がする
    何よんだんだろう・・

    ひとつめは自伝的?というか
    じぶんの身近な生活を描いた小説

    ふたつめは耽美小説なかんじで

    みっつめもそんなかんじ

    うーーーんどうなのかな・・

    あとがきさらっと読んだら「BL」っていわれるのがすきじゃないみたいで、
    あとなんかいろいろこだわりがあるみたいなまつりさん

    わかりやすいけどね・・ボーイズラブってボーイズのラブなわけだから
    まちがってないきがする・・

    男色小説がいやっていってたんだっけか
    男色ってのもなんかすごいな

    ホモとかゲイとかね
    薔薇とかね
    なんでばら・・?

    いや、やっぱりBLがいいよ
    わかりやすいし

    あと、美少年とかっこいい大人の恋愛はいいんだけど、
    わたしの好みでは
    女ことばはいやだな~

  • ゆめは真昼に一瞬脳裏を過るもの。

    己の世界、美意識を表出させるための、執拗なまでの描写、圧倒!
    奇妙なリズムで打たれる句読点も、心地、よく。
    美とはなんと身勝手なものだろう!

  • 再読。何度読んでも力強く美しい作品。耽美な描写につい、頬を赤らめてしまう。

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著者プロフィール

1903~87年、東京生まれ。森鴎外の長女。1957年、父への憧憬を繊細な文体で描いた『父の帽子』で日本エッセイストクラブ賞受賞。著書に『恋人たちの森』(田村俊子賞)、『甘い蜜の部屋』(泉鏡花賞)等。

「2018年 『ほろ酔い天国 ごきげん文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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