測量船 (講談社文芸文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061963870

作品紹介・あらすじ

太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。無限のイメージを喚起するわずか二行の詩「雪」他を収録の第一詩集『測量船』。「乳母車」「甃のうへ」、「鳥語」「獅子」等、日本古典の詩風と西欧象徴詩風が混然と融合し、魅了する全九十二篇(「測量船拾遺」を含む)。新詩の可能性を追究する若き詩人・達治が"現代抒情詩"を展開させた画期的詩集。

感想・レビュー・書評

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  • 『甃のうへ』が好き。美しくてちょっと寂しい、柔らかな詩。

  • 『雪』のポイントは眠ることによって「今日」が終わること。「今日」が「どこにもない昨日」となる断絶の瞬間ではないだろうか。現在と過去の繋がってなさのようなものを感じた。

  • 詩集。

    _________

    有名なだけあってやはり「甃(いし)のうへ」が一番好きだな。この静謐たるお寺感。

    まるで頭に入ってこない表現の連続。古語のほうがわからないなりにかっこ良くてリズムが良い。

    解説を読んで谷川俊太郎が「(改めて読んでも)感動しなくなった」という話でやはり現代の感性とは違った作品が多いのだなと思った。もはや過去の遺物。

    Wikipediaを参照するに、「喧嘩が強く、三島由紀夫が三好のことを文壇最強と思っていた」とあるが、本当なのか。

  • あ、これ三好達治だったんだ。というのがいくつか。あとがきで国民詩人とかかれていて、短詩系文学に興味がなかった弊害が出ているなと思った。

    萩原朔太郎の影響云々というのはわかるようなわからないような。萩原朔太郎も月に吠えるしか読んだことないので。ただ、萩原朔太郎の方がどぎついのではないかという気がする。


    赤塚図書館 詩歌棚 講談社文庫

  • 詩が、苦手である。
    どう読めばいいのかわからないというより、自分が読んでいるのかわからなくなる。
    平たく言えば、物語のように「読んでいる」実感が湧いてこない。自分が読めていないだけなのかな? とも思うが、それはそれでなんだか悔しい気がしてしまう。困ったものである。

    三好達治。これはその、有名な「雪」が収録されている詩集。
    この詩集では、静かで淡々としたイマジネーションと、透明で哀しい郷愁を感じた。萩原朔太郎に似てる。でも朔太郎よりは湿り気がある感じ。朔太郎は師にあたるのかな。

    が、私にはどうも言葉が「響いて」くる作品が少なく、よくわからないままぼんやり一冊読み通した、という印象。読みこめてないのかな、と思い短い作品は音読もしてみたのだけど(家に一人のときにね)、果たして効果はあったのかなかったのか。
    この人は短い詩のほうがいいような気がします。長いのは冗長に感じるものが多かった。いろいろ、余計に書いてしまっているように感じた。

  • ――キノフモケフモワタシハムダニヒヲスゴス。

  • 三好達治『測量船』(ちくま文庫)(2010:黒木章先生推薦)

  • 三好達治は大好きな詩人の一人。「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。」  この二行詩『雪』はあまりに有名ですね。

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