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Amazon.co.jp ・本 (326ページ) / ISBN・EAN: 9784061963993
みんなの感想まとめ
虚無感と放浪のテーマが織り交ぜられた作品で、主人公たちは自らの存在を問い直しながら、都会の享楽的な生活の中で孤独を抱えています。昭和初期のモダニズムを背景に、透明な切なさと倦怠感が漂う世界が描かれ、特...
感想・レビュー・書評
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昭和モダニズムの申し子として一世を風靡しながら、文壇では異端児とみなされ居場所をなくしていった竜胆寺雄の作品。伝統と血縁の古いしがらみから逃れ、都会の享楽的な浮草暮らしに紛れこんでみてもどこか虚無的な主人公たち。どこにいても自分自身をアウトサイダーだと感じる心象が、作品のなかからも滲み出ていて、渇いた中に透明な切なさがある。「風の歌を聴け」の頃の村上春樹に、昭和初期的日本をまぶしたみたいな、そんな気もした。
最後の「M子への遺言」は、ちょっと異質。辟易するけど、これを読むと作家自身のことがよくわかる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
気儘な都市生活を送るとみせて、実は内に虚無を秘めた僕と同居生活を送る曽我とその妹の魔子を描いた『放浪時代』、婚外子で家になじめない僕のオアシスとなっているアパアトに住む女達との交友録『アパアトの女たちと僕と』、川端康成や菊池寛を攻撃し、所謂文壇から追われるきっかけとなってしまった『M・子への遺言』の3篇を収録。この作者は一番始めに『魔子』を読んで気になっていたが、「魔子」ものシリーズがもっとあるらしいのでそれらも読みたい。昭和初期のモダーンな都市風景、登場する女性は皆断髪、煌めくネオン、カフェ、文章の漢字熟語に振られた英語のルビの多彩さ、これぞ昭和モダン。
竜胆寺雄の作品
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