さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫)

著者 :
制作 : 加藤 典洋 
  • 講談社
3.89
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本棚登録 : 1164
レビュー : 141
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061975620

感想・レビュー・書評

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  • 高橋源一郎唯一の傑作。もう彼がこれ以上の作品を書くことはない。単なるドナルド・バーセルミの継承ではないことを、自身の目で確認して欲しい。

  • 固有名詞と引用の羅列は物語を紡ぐという行為を否定し組み立てない文章の強みを信じる著者の即効性と感性のみで時代と物語を語り、さらにポエティックな情緒と繊細さをも内包する。ポストモダン的といえばあまりに短絡的批評だが1つ言えるとすれば時代が生みし傑作だ!

  • p.246「私たちは、ギャングであることは相対的なものだと考えました。」

    耳にすることがある題名だけど、全くどんなジャンルの本なのかわからなくて読んでみた。読んだけれども内容はわからなかった(笑)

    チョムスキーではないけれども、文法も文のつながりも規則に従っているのに、今までこんな言葉の組み合わせはなかっただろうというか脈絡がわからないというか。

  • 不思議な本です。解釈するものでもないような気がしてくる。でも、小説としては成立していて、さくっと読めてしまうし、読んでいたら急に、著者が何を表したかったのかがグッと近づいてくる感じがしました。

    言葉って、ときどき私の言いたいことから勝手に独立してしまって、感じているとおりに伝えられなかったりします。そういう不自由さを生む、言葉の手垢とか背負ってしまった過去とかから、言葉を解き放って、言葉とそれを使う「私」の関係性を築き直そうとしている小説なのかな?と思いました。

  • かっこいい文章が出てくるとオッとなるが、どうもそれ以外は断片的でわからない、とにかくわからないのひと言に尽きる。

  • 当時の文壇という観点から見れば、新しい精鋭の一人がまた登場したといった具合か。大学紛争を境に、ジャズが学生の間では流行り、アメリカ文化なんかの影響を受け、旧来には無かった前衛的な作風の作家が多く輩出された(村上春樹や笙野頼子や島田雅彦あたりがそうだろうか)。
    高橋源一郎もその一人で、突飛した内容が酷評され、吉本隆明の鶴の一声もあり、刊行され、ポストモダンの第一人者と呼ばれるまでになった――。という前評判を聞き、未だに読んだことが無かったため、手に取った運び。強烈な一冊。

    発想がどこから来ているのか、滅茶苦茶な世界、理解出来ない構造、詩として綴られる文体。絶版になったのも仕方ないと思えてしまう。登場人物の殆どが死に、前後の脈絡に関係無く何十、何百ページも前のことを引っ張り出したり(伏線とかそういうのではない)、無意味な動作を必死に行ってみたり、唐突な展開が、尾を引かない軽さで描かれる。一部には絶賛されるだろうが、一般的には評価されないのが本作の魅力と言えばおかしいが、今も昔も将来も、評価が大きく変わらない普遍的な作品だと思う。
    三部の、ギャングが詩を生み出すところと、
    「二回とも少しも悲劇的なところがなく
     だから だれも回想してくれないな
     かわいそうな
     かわいそうな
     わたしの死」
    という文章は良かった。
    夏目漱石が、いい小説というのはどのページから読んでも面白い、と言ってる。その流れを汲んでる一作だと思う。

  • 自分のイメージしていた文学の表現に自由を与えられた気がする。
    中身に関しては何回か読んで吟味しないと理解できないんだろうな~と。

  •  ストーリーをなぞるのは間違いだ。と思うんだけど、オレにはそういう小説の読み方がわからない。だからこの小説もよくわからない。ちょっと村上春樹に近い感じがした。小説の書き方に近いものがあるんだろうと思う。でも、馴染みやすいような印象を受けたのは、どちらかというと高橋源一郎の方だった。村上春樹より人間臭い感じがした。

     加藤典洋の解説がよかった。

     本の内容とは関係ないけど、文庫本のくせに1200円もするのはちょっとどうかと思うよ。

  • なるほど。

  • 最初は文体が斬新すぎて訳わからんかったけれども、他人のレビュー見てからはなるほどと感心させられた。

著者プロフィール

高橋源一郎(たかはし げんいちろう)
1951年、広島県生まれの作家、評論家。明治学院大学国際学部教授。1981年『さようなら、ギャングたち』で群像新人賞優秀作を受賞しデビュー。『優雅で感傷的な日本野球』で第1回三島由紀夫賞、『日本文学盛衰史』で第13回伊藤整文学賞、『さよならクリストファー・ロビン』で第48回谷崎潤一郎賞を受賞。

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