わが母の記 (講談社文芸文庫)

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  • 講談社 (1997年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784061975750

みんなの感想まとめ

家族の老いと死というテーマを深く掘り下げた作品は、読者に切ない感慨をもたらします。著者が老いる母親を見つめる視点は、愛情と哀しみが交錯し、人生の儚さを感じさせます。収録されている「花の下」「月の光」「...

感想・レビュー・書評

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  • とにかく切ない。家族の老いと死について、考えずにはいられなくなる。
    老いていく母親を見つめる作者もすでにこの世の人ではないんだと思うと、不思議な感慨があります。

  • 解説:松原新一、年譜:曾根博義
    わが母の記◆墓地とえび芋

  • 「わが母の記」には、著者が老耄の母への思いを記した「花の下」「月の光」「雪の面」の3編を収録しています。

    著者には、『しろばんば』『夏草冬濤』『北の海』の自伝三部作があり、それらの作品のなかで著者の母は七重という名前で登場しています。おぬい婆さんと激しくやりあっていた気丈な著者の母が、若い頃へ向かって記憶を抹消していき、やがて著者の妹のもとで死を迎えるまでの叙述に、母に対する著者の静かな愛情が染みわたっているように感じました。

    「墓地とえび芋」は、著者の作品のなかで個人的にもっとも好きなもののひとつです。京都の骨董屋に田黄の古印を買いに行った著者が、図らずも骨董屋の主人の葬式に参列することになり、田黄を買うはずの金で墓とえび芋を購入することになったいきさつが語られるエッセイ形式の佳品で、清澄な読後感のある短編です。

  • 151113再認識→記録
    平板も記憶に刻み

  • 介護の段階で誰もが感じる気持ちの移り変わりを描いた作品。最初の話で推測したことが、後になって、こうだったんじゃないか、という分かったり。別の次元で生きていたのかな、お母様は。

  • 少しずつ衰えていく93歳の母の世話をしています。今までは 同じ事を聞く母にいらだっていましたが、この本を読んで 優しく接することができるようになった自分を感じています。老いて死んでいくって こういう過程を経るのが 幸せかも・・・と思うようになりました。

  • osanpo_tantamさん

  • 2012年、初読みですw 今春、映画が公開されるので、原作をと思って読んでみました。本題の三部作は澄明な私小説ですが、ほかに収録されていた短編「墓地とえび芋」が、なかなかよかったです。今までに読んだことあったかな・・・?「氷壁」は読んだかも。今年は、現代小説でないものも、読めるといいなぁ。

  • 作者の母が老いで弱っていく様子をつづった作品.「老い」はどのように人を変えていくのか,その一端を見ることができる.いつかは自分にも迫ってくるものだし,身内にも迫ってきているものだし・・・考えさせられます!

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著者プロフィール

井上 靖 (1907~1991)
北海道旭川生まれ。京都帝国大学を卒業後、大阪毎日新聞社に入社。1949(昭和24)年、小説『闘牛』で第22回芥川賞受賞、文壇へは1950(昭和25)年43歳デビュー。1951年に退社して以降、「天平の甍」で芸術選奨(1957年)、「おろしや国酔夢譚」で日本文学大賞(1969年)、「孔子」で野間文芸賞(1989年)など受賞作多数。1976年文化勲章を受章。現代小説、歴史小説、随筆、紀行、詩集など、創作は多岐に及び、次々と名作を産み出す。1971(昭和46)年から、約1年間にわたり、朝日新聞紙面上で連載された『星と祭』の舞台となった滋賀県湖北地域には、連載終了後も度々訪れ、仏像を守る人たちと交流を深めた。長浜市立高月図書館には「井上靖記念室」が設けられ、今も多くの人が訪れている。

「2019年 『星と祭』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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