夜ふけと梅の花・山椒魚 (講談社文芸文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061975910

感想・レビュー・書評

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  • 定本 夜ふけと梅の花 (単行本)のほうを読みました。
    表紙は井伏氏が描いた、地図。

    どの話も最初から最後まで貫き通される主人公のだめだめさが、
    なんだか気持ちいいというか、文体との不思議な調和があって、
    「よし、この主人公を反面教師にして頑張ろう」なんて気には塵ほどもならない不思議な心地よさがありました。

    「一匹の蜜蜂」で、
    肥え太って働かなくなったぐうたら蜜蜂を見て自分に重ね、
    蜜蜂と自分を重ねることを周りにちょっと怒られてる場面があって、
    でも「山椒魚」しかり、暗喩するということにすごく敏感な人なんやなぁと。

    あとがきを読むと、同じ話でも何度か書き直して少しずつ違うみたいなので、他のバージョンも読んでみたいな。

  • ぱっとしない自分に鬱々としている若者の話がメインの短編集。若者の話だけれど友人関係は出てこない。朽助が素敵。

  • 比喩、暗喩、メタファー?やっぱりこんなんが好き。

著者プロフィール

井伏鱒二 (1898‐1993)
広島県深安郡加茂村(現、福山市加茂町)出身。小説家。本名は井伏満寿二(いぶしますじ)。中学時代より画家を志すが、大学入学時より文学に転向する。『山椒魚』『ジョン万次郎漂流記』(直木賞受賞)『本日休診』『黒い雨』(野間文芸賞)『荻窪風土記』などの小説・随筆で有名。

「2023年 『対訳 厄除け詩集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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