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- Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061975996
作品紹介・あらすじ
栄達出世を夢みつつ、人生への懐疑にゆれる悩める青年健次の魂の行方を追う「何処へ」。瀬戸内海沿いの旧家に集まる兄弟姉妹らの心の翳と哀感を描く「入江のほとり」。父の死を綴る「今年の春」、母の死を書く「今年の初夏」。生涯基督教の神を求めながら棄教し、晩年に回心した“懐疑しつつ信仰を求めた求道者”正宗白鳥の代表作8篇。
感想・レビュー・書評
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近代人なるものの理想的なありかたとは
モラトリアムにほかならない
その退屈に負けて人は、現代社会の野蛮人となりゆく
つまり成熟は二つの道だ
無為の人となるか
みずからの意思で死を選び取るか?
明治40年から、昭和30年代にかけて書かれた短編を集めたものだが
その思想性はまったく古さを感じさせない
悩みにこそ真実がある -
なにも為し得ない話
しかし、冒頭の料亭へと
健次が再び向かうラストは
冒頭への帰結を果たし、
ひとつの物語の終わり方として
美しいと思う。 -
出口が無いことにはうすうす感づいてるんだけど、わざと見ないようにしている。冷たくて切ない青春小説。
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著者プロフィール
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