実朝考―ホモ・レリギオーズスの文学 (講談社文芸文庫)

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感想 : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061982406

作品紹介・あらすじ

宮廷文化に傾倒し武芸軟弱を以て侮られた鎌倉三代将軍源実朝は、庶民に共感する単純強靱な歌を詠んだ。それは何故生まれたのか。その実体に迫る過程で著者が見たものは「絶対的孤独者」の魂だった。死と直面し怨念を抱えて戦争の日々を生きぬいた著者が、自己を重ね人間の在り方と時代背景を鋭く考察。時を越えて共有する問題点を現代の視点で深く追究した画期的第一評論。

感想・レビュー・書評

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  • 自分自身にもとめられていることを全て悟ることを考える。

    どうも源実朝が気になる。なんでなのかはわからない。過去に多くのひとが実朝について考えて書いてきたその本たちを見かけるからかもしれない。同じ人物について複数冊の本を読むことはあまりないと思うが、実朝にかんしてはあり得ることであるし、実際わたしもそうなってきているし、そしてそれでもまだよくわからないでいる。どういうことなのだろう。

    彼のおかれていた立場はわかる。すげーたいへんというか、すげーつらいというか、事実を並べてもらって状況を鑑みればなんとなくわかる。でもそれがいったい実際問題どういうことなのか、どんなもんなのか、それはわからない。わかった気持ちにはなるが、わからない。そんな状態には、わたしはいままでもこれからも、なることはないと思うし。

    でも彼は和歌を詠んだ。それが手がかりになる。なにがなんだかよくわからないけれど、とても人間が詠んだとは思えないうた、もしくは人間でしか詠めないようなうた(その両方が共存しているようにわたしは感じる)を、決して多くはないけれど、残している。過去に彼について書いたひとたちも、きっと似たようなことを感じたのだと思う。

    なかなかないのだ、このようなことは。いろいろな意味で。だからなのだ、と話を終えるのはあまりにも安直なので、もう少し他の本を読んでみてから、また書くことがあれば、書くのだと思う。

    なんちゃないことをまた書いて終わってしまった。

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著者プロフィール

1925-2004。千葉県生まれ。東京大学文学部卒、國學院大學教授。作家、評論家。『実朝考』『ブリューゲルへの旅』『麦塾るる日に』『ハラスのいた日々』『清貧の思想』『暗殺者』『いまを生きる知恵』など著作多数。


「2020年 『ローマの哲人 セネカの言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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