戦後短篇小説再発見4 漂流する家族 (講談社文芸文庫)

制作 : 講談社文芸文庫 
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感想 : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061982642

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  • 本書は粒揃いの短編が収録されているが、伊井直行の「ぼくの首くくりのおじさん」目当てに久々に読んだ。おじさんのユーモアのセンスと主人公との関係性(そこにある不思議な親密さ)に惹かれる。主人公がおじさんとの付き合いのなかで受け取ったものは何なのか、それはきっと「学ぶ必要のない教訓」ではないだろうが、果たして…と思いを巡らせる。
    私は学生の頃に、この戦後短編小説再発見シリーズから多くの発見と素晴らしい読書体験を得た。あらためて買い直したいのだが、残念ながら現在品切れ重版未定のようである。再版を望む。

  • 第4巻は『漂流する家族』がテーマ。収録作家は久生十蘭、幸田文、庄野潤三、津島佑子など。
    1巻〜3巻までは割と暗い雰囲気の短篇が多かったのだが、4巻はそうでもない。家族というのは、多少、壊れていても(或いは壊れかけであっても)、本質的に暖かいものだということか。
    幸田文は若い頃にちょっとだけ読んでそれっきりだったが、歳をとってから読んでみると非常に味わい深く、良い文章を書くことを発見した。まさに『再発見』。

  • 短編集のタイトル通り「漂流する家族」が描かれている。家族というのはまったく不思議なものだと思い知らされる。夜空の星のように寄る辺なくもあり、しかしそう思うこと自体が滑稽でもある。

  • 2010/7/16購入

  • 津島佑子の「黙市」は昔読んだことがある。庄野潤三の「蟹」心に残った。

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著者プロフィール

円地文子(1905.10.2~1986.11.14)小説家、劇作家。東京生まれ。国語学者の家に生まれ、幼時より古典に親しむ。「ひもじい月日」で女流文学者賞。著書に『妖』『女坂』(野間文芸賞)『なまみこ物語』(女流文学賞)『朱を奪う者』(谷崎潤一郎賞)『遊魂』(日本文学大賞)『円地文子訳 源氏物語』(全10巻)がある。
佐多稲子(1904.6.1~1998.10.12)小説家。長崎県生まれ。26年、同人誌「驢馬」の同人(中野重治、窪川鶴次郎、堀辰雄など)と出会う。28年、「キャラメル工場から」を発表。プロレタリア作家として出発する。著書に『くれなゐ』『女の宿』(女流文学賞)『樹影』(野間文芸賞)『時に佇つ』(川端康成文学賞)『夏の栞-中野重治をおくる-』(毎日芸術賞)など。
宇野千代(1897.11.28~1996.6.10) 小説家。1921年、『時事新報』の懸賞小説に「脂粉の顔」が当選。36年、ファッション雑誌「スタイル」創刊。着物デザイナーなど実業家としても活躍。著書に『おはん』、『色ざんげ』、『或る一人の女の話』、『幸福』(女流文学賞)、『雨の音』(菊池寛賞)など。

「2014年 『個人全集月報集 円地文子文庫・円地文子全集 佐多稲子全集 宇野千代全集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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