- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061983502
作品紹介・あらすじ
夢、幻想、欲望の中に浮遊する「私」というカオス-さまざまな仕掛けで存在の謎と闇に迫る十一篇。
感想・レビュー・書評
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・梅崎春生「鏡」
緻密に練られたストーリーライン。技巧。
・中里恒子「家の中」
人の暮らしを覗き見るのは、楽しい。
・小林恭二「磔」
磔は本質を失い、消費される情報となる。
・森瑤子「死者の声」
私はどこにいるのか、すべての位相がごちゃ混ぜにされる感覚が、おもしろい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
講談社文芸文庫編『戦後短篇小説再発見16(「私」という迷宮)(講談社文芸文庫)』(講談社)
2003.11発行
2017.2.4読了
最初の梅崎春生「鏡」から遠藤周作「イヤな奴」までは読みやすかったけど、高橋たか子「骨の城」から小川国夫「天の本国」までは訳が分からず。
三田誠広「鹿の王」、小林恭二「磔」、森瑤子「死者の声」は読みやすかった。個人的には「イヤな奴」が面白かった。脳内イメージは「ちびまる子ちゃん」の藤木君(笑)。思わずクスクス笑ってしまうくらいの卑怯者で遠藤周作はこんな小説も書くのかと意外に思った。
URL:https://id.ndl.go.jp/bib/000004276046
鏡 梅崎春生 著
イヤな奴 遠藤周作 著
骨の城 高橋たか子 著
一人旅 吉田健一 著
夢屑 島尾敏雄 著
ユープケッチャ 安部公房 著
家の中 中里恒子 著
天の本国 小川国夫 著
鹿の王 三田誠広 著
磔 小林恭二 著
死者の声 森瑶子 著 -
「磔」、ナウい!
<収録作品>
鏡/梅崎春生
イヤな奴/遠藤周作
骨の城/高橋たか子
一人旅/吉田健一
夢屑/島尾敏雄
ユープケッチャ/安部公房
家の中/中里恒子
天の本国/小川国夫
鹿の王/三田雅広
磔/小林恭二
死者の声/森瑤子
解説:富岡幸一郎 -
どの作品もとても面白かった。編まれたテーマが良かったのかもしれない。意欲的で手頃なサイズの作品が並べられていて小説の面白さを実感できた。印象的な作品、作家に沢山出会うことができた。