袋小路の休日 (講談社文芸文庫)

著者 :
  • 講談社
3.43
  • (1)
  • (2)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 32
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061983885

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • すごく心を掴まれてしまったな。はじめは雑誌系のお仕事小説なのかなとおもって読んでいったのだけど、なんだろう、何作か読むうちにすごく好きだと自覚した。ちょっと村上春樹を好きだとおもう感覚に近い。時代的に近く、何か失われたものを描いてるという点でなのか。裏表紙のあらすじには〈一九六〇年以降、喪失してしまった日常の深部の塊〉とある。するすると読んでいっていい安心感があった。本作の七篇は、すべて上村宏という語り手が自らの仕事、生活について語っていく。それは少し昔を遡るようにしてはじまり、やがて彼がいる現代へと視線が移る。作者の自伝的作品なのだろうか。それは定かではないが、映画業界や雑誌業界の内部を語りつつ、その時代の生活や街並みが垣間見えてくる短篇の数々を興味深く、楽しく読んでいった。この作家は追っていきたいかも。

  • 「これは重症にいたった〈pretend〉ではないだろうかという疑いがあった。自分がpretendしていることさえ意識できぬ、深いpretendがこの世には存在するのではないだろうか」

    残されたもの、消えていくもの、変わったもの。
    その最中にあるもの。なんとも言えない連作短編集。
    『路面電車』は傑作。

  • かなり前に出版された文庫を買ってあったのだが,読むのを忘れていた。

    短篇集の主人公(?)は著者とも思われる。古き昭和の色合いが感じられる短篇集。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

小林信彦 昭和7(1932)年、東京生れ。早稲田大学文学部英文科卒業。翻訳雑誌編集長から作家になる。昭和48(1973)年、「日本の喜劇人」で芸術選奨新人賞受賞。平成18(2006)年、「うらなり」で第54回菊池寛賞受賞。

「2019年 『大統領の密使/大統領の晩餐』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小林信彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×