蝶が飛ぶ 葉っぱが飛ぶ (講談社文芸文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061984226

作品紹介・あらすじ

生涯一陶工として、土と火に祈りを込めた河井の純粋なる魂

陶芸家としての名声に自ら背を向け同志柳宗悦、濱田庄司と民芸運動を立ち上げた河井。「美を追っかける」世界から、名もなき職人仕事、工業製品の如き「美が追っかける」世界へ、さらに晩年は用途を超えた自由奔放な造形美の宇宙へ……。京都五条坂に登り窯をすえ、暮らし、仕事、美の三位一体、生涯を一陶工として貫徹した河井の純粋なる魂の表白。平易でありながら深遠な味わい深い文章を精選して収録。

河井寛次郎
私は木の中にいる石の中にいる、鉄や真鍮の中にもいる、人の中にもいる。1度も見た事のない私が沢山いる。始終こんな私は出してくれとせがむ。私はそれを掘り出したい。出してやりたい。私は今自分で作ろうが人が作ろうがそんな事はどうでもよい。新しかろうが古かろうが西で出来たものでも東で出来たものでも、そんな事はどうでもよい、すきなものの中には必ず私はいる。私は習慣から身をねじる、未だ見ぬ私が見たいから。――<本文「手考足思」より>

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著者プロフィール

1890年(明治23年)島根県安来市生まれ。1966年(昭和41年)逝去。
松江中学(現島根県立松江北高等学校)から東京高等工業学校(現東京工業大学)
窯業科へ入学。1911年21歳のとき、バーナード・リーチの新作展を見て感銘を受け
る。'14年東京高等工業学校卒業、京都市立陶磁器試験場に入所。'17年同試験場を
辞め、清水六兵衛工房の顧問を2年間務める。縁あって清水六兵衛の持ち窯を譲り
受け、住居を兼ねた窯と工房を設ける(鍾溪窯、後の河井寛次郎記念館)。'21年
東京と大阪で初の捜索陶磁展を開く。東京で柳宗悦に会う。36歳で作家としての一
代転換期を迎える。「民藝」という言葉をつくったのもこの頃のこと。'31年柳宗
悦、濱田庄司とともに同人雑誌『工藝』を創刊する。'37年パリ万国博覧会に出店
された《鉄辰砂草花図壺》がグラン・プリを受賞。日本民藝館の財団法人設立に伴
い、理事に就任。'50年還暦祝賀展を、東京・大阪の高島屋で開く。また、日本民
藝館でも還暦記念特別展が開催される。
'57年ミラノ・トリエンナーレ展に出品された《白地草花絵扁壺》がグラン・プリ
を受賞。

「2007年 『いのちの窓』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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