長春五馬路(ウーマロ) (講談社文芸文庫)

  • 講談社 (2006年4月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (259ページ) / ISBN・EAN: 9784061984370

みんなの感想まとめ

日常生活のリアルな側面を描くことで、読者に共感を呼び起こす作品。主人公は、満州での厳しい状況の中、知り合いの朝鮮人の配下として生計を立てるボロ屋の経営者。淡々とした文体の中に、庶民の反骨心や深い悲しみ...

感想・レビュー・書評

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  • 木山捷平の小説は色んな意味でしょうもない。
    それは日常生活をリアルに感じさせるからだと思う。
    日常生活は基本的にはしょうもない。
    充実した日常生活を送っている人間はおそらく小説などまあ読まなくてもいいのだ。
    だからしょうもない日常を過ごす自分にとってはしょうもない小説を読むことで平衡感覚を養わなければならないのだ。

    短編が多い木山小説にしては珍しくこの作品は中編となっている。
    満州でボロ屋(よく言えば古着屋)をやって生計を立てていた時代の私小説。
    中編だからと言ってテイストが変わっているわけでもなく、淡々とし綴られている。
    ただ最後まで読むと単にヤリ自慢したかっただけではなかろうかと感想を持った。
    まあちょいちょいヤリ自慢めいたエピソードを挿める作家ではあるのだけど。

  • これは傑作。マイベストオブ木山捷平

  • 長春で敗戦を迎えた木川正介は、毎日五馬路に出掛ける。知り合いの朝鮮人の配下となり、大道ボロ屋を開業して生きのびている。飄々として掴みどころなく生きながら、強靱な怒りに支えられた庶民の反骨の心情は揺るがない。深い悲しみも恨みもすべて日常の底に沈めて、さりげなく悠然と生きる。想像を絶する圧倒的現実を形象化した木山文学真骨頂。著者最後の傑作中篇小説。

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著者プロフィール

木山 捷平(きやま・しょうへい):1904-68年。岡山県生まれ。東洋大学中退。はじめは詩を書いていたが、1933年、太宰治らと同人誌「海豹」を創刊し小説家としても才能を開花させる。ついで保田与重郎の「日本浪漫派」に参加。終戦間際に満州にわたり現地招集を受け苦労した。この体験をユーモアまじりに書いた「長春五馬路」がある。帰国後、不遇の生活を送るが1956年、「耳学問」でユニークな庶民派作家として注目を集める。日常のつましい哀歓を軽妙に描きつづけた。1963年、『大陸の細道』で芸術選奨文部大臣賞受賞。

「2024年 『駄目も目である 木山捷平小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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