山を走る女 (講談社文芸文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061984387

作品紹介・あらすじ

二一歳の多喜子は誰にも祝福されない子を産み、全身全霊で慈しむ。罵声を浴びせる両親に背を向け、子を保育園に預けて働きながら一人で育てる決心をする。そしてある男への心身ともに燃え上がる片恋-。保育園の育児日誌を随所に挿入する日常に即したリアリズムと、山を疾走する太古の女を幻視する奔放な詩的イメージが谺し合う中に、野性的で自由な女性像が呈示される著者の初期野心作。

感想・レビュー・書評

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  • 日本の現役作家では、津島佑子が好きだ。それこそ段違いに抜けた小説群だと思う。
    シングルマザーという言葉も生まれていない時代に、私生児を育てる決意をした21歳の若い主人公。殴る実父、病む実母、乳児の入院、職探しの挫折。暗澹たる生活描写が続くなかで挿まれて描かれる育児日誌が哀切で、雄弁。文章が流麗なわけでもなく、筋立てが巧緻なわけでもないが、滋味あふれる。

  • 2010/3/31購入

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著者プロフィール

津島 佑子(つしま・ゆうこ) 1947年、東京都生まれ。白百合女子大学卒業。78年「寵児」で第17回女流文学賞、83年「黙市」で第10回川端康成文学賞、87年『夜の光に追われて』で第38回読売文学賞、98年『火の山―山猿記』で第34回谷崎潤一郎賞、第51回野間文芸賞、2005年『ナラ・レポート』で第55回芸術選奨文部科学大臣賞、第15回紫式部文学賞、12年『黄金の夢の歌』で第53回毎日芸術賞を受賞。2016年2月18日、逝去。

「2018年 『笑いオオカミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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