モンテッソーリの幼児教育 ママ,ひとりでするのを手伝ってね!

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062016087

作品紹介・あらすじ

子どもがもつ大きな可能性をひき出し、自主性や他人への思いやりをはぐくむために、親はどうすればよいかを、豊富な実例で分かりやすく説明します。「なるほど、そうか」と思われるにちがいありません。

●幼児期は自然からもらっている宿題をする時期/たいせつな感覚と運動の敏感期/「学び方」を学ぶ時期/人格が育つ道筋/「子どもの仕事」とその観察の仕方/日常生活を使う教育

感想・レビュー・書評

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  • モンテッソーリ教育に対して自分はある程度理解しているつもりだったけれどよく考えたら一度も系統だって本を読んだことがなかった。しかもモンテッソーリやシュタイナーの教育を熱く語る母親と言うのはなんだかちょっとずれた教育熱心というかそういうイメージで偏見を持って見ていた。理想だけど、実際やるのは難しいとも思っていたし。
    でもこの本を読んで、私の方が偏った教育ママのようなことをしていたとおもった。子供たちの変化の箇所ではじわじわと涙が溢れてきた。そのことそのものに感動したと言うよりは自分がいかに自分の子供たちのその個性の豊かさを封印してきてしまっていたかということに気がついたからだ。家事に追われてお稽古ごとに毎日連れて行ってと言うことよりも少しの時間でも一緒にゆったりとした動作で何かを共にして子供の心や脳にいい刺激が与えられたらそのほうがずっと素晴らしいと思った。
    この本はモンテッソーリはこうだから皆こうしなければいけないと言うことが1つもなかった。キャラクターものはだめとかテレビはダメとかそういうことを書くのではなくて、こうしたらいいよと言うことが書いてあるので、もし自分の子供にちょっと変化が欲しいと思った人は1つだけでもやってみると面白い結果が得られるかもしれない。難しい学術でもノーハウ本でもなかった。

  • お母さんの敏感期を読み、購入。
    内容ほぼほぼ同じ。

  • 0歳から小学校入学前の子供への教育について、実例を交えながら書かれた本。
    前半は理想的な教育について書かれていたので現実的に感じられなかったが、後半は日常生活にモンテッソーリ教育を取り込むにはどうしたら良いか具体的に書かれていて面白かった。本に書かれている通りにはいかないし、モンテッソーリ教育の園に入園させる予定もないが、参考になる部分が多かったのでできるところから実践したい。結局、子供を急かさず手を出さず、好きなことを満足するまでやらせてあげるのが大切なんだよねぇ…頭で分かっていても中々その通りにはできない…。少しずつ意識改革していこう…。

    モンテッソーリ教育が目指す子供像になっていくことを「正常化」と言うのがなんか衝撃だった。正常とは…

  • 自然からの宿題とかいう表現に、また始まったよ…
    って思いはした。別に動物的にこの年齢の時はこういうのを学ぶ時期でよくない?
    あと、良い子ってなんだよ。
    誰にとって良い子なのよ。社会にとって?大人にとって?…っていうのはあれど、めちゃくちゃ良書。
    モンテッソーリ系の本はこの一冊読めば良いのではないでしょうか。
    とにかく子育てしている人は一読の価値ある一冊です。

  • 名著!

  • 子どもを成長させるとは、自分のことを自分でできるようにさせること。そのために、大人は子どもの周りの環境を整えてあげることが必要。待つこと、見守ることが大事。その他、事例が多数。

  • 実例を交えながらモンテッソーリ教育の紹介をしており、わかりやすいがやや冗長で、体系的なまとまり方がされてない

  • 知りたい情報はなく、ピンと来なかった。

  • 文体や内容の古めかしさは仕方ないとして、上から目線な表現が見受けられて、育児中の身からすると、ダメ出しされているようで嫌な部分はある。
    しかし内容は納得できる、今すぐにでも実行に移したいと思うことが多い。


    ■3歳まで 
    吸収する心で、様々な印象を内面にためて行く。美しい言葉や音楽、いつも愛されているという安心感や安定した雰囲気、豊かな文化や自然が身辺にあることが望ましい。

    ■3歳から6歳
    感覚の敏感期…感覚の洗練
    運動の敏感期…筋肉運動の調整

    ◎感覚の敏感期
    視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚
    これらを使って何度も何度も経験しながら、感覚を洗練し、僅かな差異や段階が、分かっていく。微妙な差や対照、段階が感じ取れることは、デリケートなセンス、高度な技術、専門知識やモラルが育つ土台となる。

    ◎運動の敏感期
    随意筋肉を調整する。体を使うことに力を惜しまず、精一杯努力する時期。
    ・体全体を動かす
    ・バランスをとる
     重いものを持って、自分の体との均衡関係を確かめる。線の上をバランスをとって歩くことも大切。
    ごみ捨てに、子ども用の袋を持たせるのも良い。
    ・手首や腕を使う
     ひしゃくで水を汲む、飲み物をコップに注ぐ、ほうきで掃く、うちわであおぐ、床を雑巾で拭く、シーツなど大きな洗濯物を手で絞るなど。日常生活でも、包丁やはさみで切る、お箸を使う、雑巾を絞るなどを取り入れる。
    ・指先を使う
     4歳前後に習得するのが楽。おはしを正しく持って使う、ナイフでりんごをむく、鉛筆を正しく握り、書く、いろいろな編み方、ひもの結び方、留め方、針に糸を通す、縫うなど。

    ◎知性の働き
    ①分ける(分析)、集める(集合)、比べる(比較)、合わせる(対応)
    ②連続させる
     玉通しやビーズつなぎなど
    ③包囲する
     ひもを結ぶなど
    ④抽象する
     具体物の中に共通の性質を見つける、形など。
    ⑤因果関係を知る
     
    こうした知性の働きが、敏感期と重なり、「自分から学びとっていく力」が生まれる。学びとる能力が身につくのは、随意筋肉わを自分の意志で目的に向かって正確に使うことに強烈な興味とエネルギーが出てくる幼児期。


    ◆こどもが変わる過程
    1. 自分が自由にとりかかること
    2. やり始めたことに続けて取り組むこと
    3. そのことに全力を傾けること
    4. 「済んだ」「できた」という表情で自分からやめること。その後に喜びが内面からあふれてくること

    こどもは、体、意志、知性を総動員してこの過程をたどり、自分をひとまわり大きく成長させていく。人間は手を働かす仕事によって自分を形成する。

    ◆日常生活の練習
    基本的運動→日常生活→自分の生活→自分自身の世話
                    →自分の周囲の世話
              →社会の生活→礼儀やマナー

    日常生活練習は、生活習慣を身につけたり、しつけをすることとは根本的に違う。幼児期の発達課題に対応して、日常生活を構成する「運動」と、運動を支配する「知性」、「意志」を統合し訓練する。

  • 医学博士であったモンテッソーリが確立した教育法について、分かりやすく解説された本です。

    タイトルの呼びかけはママですが、もちろん、パパが読んでもためになる内容ですよ〜。

    大人から見るとじれったくて、ついつい手出し口出ししたくなってしまう子どもの行動も、それぞれ子ども自身を成長させる理由があってしていること。
    大人の価値観で教え込むのではなく、子供をよく観察して、子供がそのときに必要としている環境を整えて子どもに提示する、子供と結びつける。そうすることで子供は自然と成長していく。

    それが、「手伝う」ということ。

    この本を読んだのは、我が子が幼稚園の頃。
    もう10年も前のことです。
    光陰矢の如し!早すぎてびっくりしちゃいますが…

    当時一生懸命に意識していたこの感覚も、子が10代を迎えた今は薄らいでしまっていました。

    現在、下の子が中学生で反抗期真っ只中。
    私は、私の価値観を一方的に押し付けてはいないだろうか?

    今回読み返してみて、一度初心にかえってみなくてはと思わせてもらえました。

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著者プロフィール

相良敦子(さがら あつこ)
1959年生まれ。脚本家・作家。
学習院大学文学部史学科卒業。
制作現場を経て、NHKの脚本懸賞入賞を機にデビュー。
以後、テレビドラマを中心に、ラジオ、映画、舞台、小説、絵本と、幅広いジャンルで執筆している。
主なテレビドラマに、連続テレビ小説「ウェルかめ」、「バッテリー」、「七子と七生」、「昨日の敵は今日の友」、「シングルマザーズ」、「サイレント・プア」(以上NHK)など多数。

「2022年 『感動する、を考える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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