ノルウェイの森(上)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3938
レビュー : 409
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062035156

感想・レビュー・書評

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  • 下にまとめます。

  • 素朴なこどもの知らない世界。死とか愛とか性とか精神とか。まるで遠い世界のおはなしのようだった。半透明の薄くて強い膜に覆われたような。すこし憧れた。たぶん今ならば、──いや、今でも、遠い。

  • 人の生と死を恋愛に絡めて、著者が一つの美学を築き上げた作品だと言えると思います。
    主人公のワタナベ君が自分なりの愛情の形を見つけてそれを実行し、成長していく姿が淡々と描かれているけれど、決して飽きさせない所がこの作品の不思議な魅力です。
    1日半、そのワールドに引き込まれてしまいました。

  • 物語というよりも、文章になんとなく惹かれている気がする。

  • ノルウェイの森というのでノルウェイの事かと思ったら全然違うのでがっかり、何でこれがヒットしたのか分かんない、くだらない!

  • 西日で暑くなった部屋で読むもんじゃなかった。オムライスが食べたくなる。

  • 上下読了。
    久しぶりに読んだ。
    ワタナベくんの「もちろん」が頭から離れん。

    はじめて読んだとき(高校生か大学生)、ワタナベくんもてもてやんと思ったのを思い出した。
    うーん、でも村上春樹に出てくる男の人って、みんないいオトコに思えるんだよなぁ。でもその多くは回想という形を使っているからかもしれない。振り返ってみてあれがオレの人生のターニングポイントだった、というときの若い彼は凄く魅力に溢れている。
    でもってその周りにいる女の人は、いいオンナ。
    今回は緑さんが好きだったな。

    この話に限らずだけど、セックスシーンがなにかの儀式や儀礼みたい。神聖、というわけではないけれど、愛や快楽以外のなにかの確認作業みたいだ。
    世界を取り戻すということに近しいなにか。

    そうそう、めくらやなぎとのリンクにはじめて気が付いて驚いた。
    おまえらだったのが。つぎ、「蛍・納屋を焼く・その他」「海辺のカフカ」「めくらやなぎと眠る女」「トニー滝谷」「スプートニクの恋人」読みたい。
    あと安部公房読みたい。文学おもしろい。

  • ※レビューは上下巻同一内容です。

    発売当初に読んだ覚えがあるのですが、映画化するにあたってもう一度読んでみました。当時16歳、現在38歳、同じ本を読んでも感じ方は全く違うでしょうね。だた残念なのは、当時の感想を殆ど覚えてない事です...。

    終始引き込まれながら読み続けたのですが、村上春樹さんの表現は本当に知的ですね。一文一文に感心してしまいます。

    ストーリーは深いです。共感できない部分も多いです。でもそれは死を選ぶ人の感覚なので、感情移入できないのは、ある意味幸せなのかもしれません。

    よく『考え方を変えれば全てが解決する』と言いますし、私もそれを信じて生きていますが、そんな事じゃ変わらない魂の傷と言うか、思考とは別領域に住む何かが存在するのでしょうか。

    人が沢山死にます。虚空にいる感覚になります。でも『見えない落とし穴』にハマる可能性は、誰にでも秘めているんですよね。ハマってしまったら、そこから抜け出そうと努力するなんて、無駄な事なんでしょうかね...。

    いやレイコには希望が見え隠れしています。無駄とは言い切れない事を表現するための登場人物なのでしょうか?全てがクリアになり得ない作品です。なぜ突撃隊がいなくなったかも不明ですし...。

    ただ、直子と緑が相反する存在であるのは確かだと思います。最終的に、『死の要素』を持つ直子の引力に、『生の要素』を持つ緑が勝ったのだと思います。緑がいなかったら、たぶんワタナベもキズキと同じ運命を辿っていたと想像します。

    結果的に、緑がワタナベを救ったのだと思いますが、直子の存在と直子の秘めたものに関しては、思い出す毎に考えてしまいます。読み手に与える影響も強く、考えさせられる作品です。ベストセラーとなった所以はその辺にあるのかもしれません。

    ありがとうございます。

    ★★★★★

    以下、本書で共感した箇所です。

    ☆(上)page.18

     文章という不完全な容器に盛ることができるのは不完全な記憶や不完全な想いでしかないのだ。

    ☆(上)page.26

     カーテンはときどき洗うものだということを誰も知らなかったのだ。カーテンというのは半永久的に窓にぶらさがっているものだと彼らは信じていたのだ。

    ☆(上)page.47

     深刻になることは必ずしも真実に近づくことと同義ではないと僕はうすうす感じとっていたからだ。

    ☆(上)page.181

     たとえ何が起ったにせよ、それを良い方向に進めていくことはできるわよ。

    ☆(上)page.223

     人は何かのことで嘘をつくと、それにあわせていっぱい嘘をつかなくちゃならなくなるのよ。それが虚言症よ。

    ☆(下)page.100

     ナガサワ「ときどき俺は世間を見まわして本当にうんざりするんだ。どうしてこいつらは努力というものをしないんだろう、努力もせずに不平ばかり言うんだろうってね」

     ワタナベ「僕の目から見れば世の中の人々はずいぶんあくせくと身を粉にして働いているような印象を受けるんですが、僕の見方は間違っているんでしょうか?」

     ナガサワ「あれは努力じゃなくてただの労働だ・・・努力というのはもっと主体的に目的的になされるもののことだ」

    ☆(下)page.215

     恋に落ちたらそれに身をまかせるのが自然というものでしょう。私はそう思います。それも誠実さのひとつのかたちです。

    ☆(下)page.223

     死は生の対極にあるのではなく、我々の生のうちに潜んでいるのだ・・・我々は生きることによって同時に死を育んでいるのだ。

  • 仕事が忙しい時期というのもあったけど、読み進められなかった…いったん保留で。

  • 【でも彼女は二十歳になった。
    そして秋には僕も二十歳になるのだ。
    死者だけがいつでも17歳だった。】

    美しい女性、直子。
    彼女に恋をするワタナベ。
    そして直子の恋人であり、
    ワタナベの親友であるキズキは、3年前に自殺した。

    純粋で情熱的な恋と
    叶わない恋に耐えられない現実の身体。

    舞台は、家、街、大学と、どんどんと移っていくのに、
    たとえ笑顔がここにあっても、
    そこにはいつでも深くて暗い森がある。

    圧倒的に美しい文章と、表現力。
    そしてその文章を読んでいるときに、
    まるでBGMでも流れてるみたいに、
    真実の問いかけが見え隠れする。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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