ダンス・ダンス・ダンス(下)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 965
レビュー : 84
  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062041232

作品紹介・あらすじ

失われた心の震えを回復するために、「僕」は様々な喪失と絶望の世界を通りぬけていく。渋谷の雑踏から、ホノルルのダウンタウンまで。そこではあらゆることが起こりうるのだ。羊男、美少女、娼婦、片腕の詩人、映画スター、そして幾つかの殺人。華麗にそしてハードに、運命はそのステップを踏みつづける。ダンス・ダンス・ダンス。作家デビュー、10年目。新しい成熟に向かうムラカミ・ワールド。

感想・レビュー・書評

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  • 喪失を恐れながらも、結局は仕方ないことなんだと諦め、言い訳し、自分を納得させて慰めてきた彼が、失いたくないと手を伸ばした、行動したことが何よりのことなんじゃないかなと思った。

    それにしても上から目線の話し方をする人です。
    ユキさんはすごいですね。私が同じ立場だったら、「ちょっと黙って」って言ってしまいそうなくらい、上から目線な感じを受けました。

  • 16年ぶりくらいに、再読。

    騎士団長殺し と重なる。

    ユキと、まりえが。

    なんというか、村上ワールドの全てが詰まっていた。心地よくて、いるかホテルの一員になりたくなってしまう。

    これはやはり、卵の側の物語だ。

    かっこう。

  • 羊シリーズのラスト。どのページも村上春樹らしさに満ちている。曖昧なものを曖昧なままにしておくのが実に上手い。目くじら立てて白黒ハッキリさせない方が小説的だと思う。ホテルに突然現れる暗黒とかハワイのダウンタウンでキキを追うところとか「僕」の生活スタイルとかにもよく らしさ が出ている。
    五反田くんの結末とかユキがだんだん大人になっていくのが物悲しくて無性に寂しい。シリーズ全体が沈んだものに見えるほど。6人目の死者が誰かというのはだいたい想像できるけれどそこにはユミヨシさんの存在が大きく関わっているようだ。多分愛こそがこの世に繋ぎ止めておく大切なキーなのだろう。

  • 自分が求めているものが、どんどん失われていく。その喪失感。

    最後に主人公が得たのは、温かさと現実だった。

  • 人が簡単に消えてしまうということに妙に納得してしまいます。

  • 下巻メモ。
    パックマン…。ホテルの子・ユミヨシさん。
    ユキとハワイ。ユキの母で写真家・アメ。片腕の詩人・ディック。
    ジューン。スバルとマセラティ。
    ディックの死。五反田君の死。
    ユミヨシさんとの再会。

    やっぱり主人公をみんな好きになる。女の子は特に。ユキにまで手を出したらどうしようと思ってたけどさすがにそれはなかった。
    みんなをいろいろ巻き込んでそのせいで人が死んだような気もするけど、そういうことでもない。元妻は新しい恋人と再婚するらしいし、元恋人は特に何も巻き込まれてない。
    五反田君は死んだけど主人公のことを羨ましく思っていたらしい。彼のエピソードは別の作品と被る。「国境の南、太陽の西」?
    ホテルのユミヨシさんは羊男とニアミスだが無事。羊男が人に危害を加えるわけではないけど。

    キキの存在はなにか特別なものらしい。「羊をめぐる冒険」からの古い友人。映画を何度も観る。夢でも見る。

    ところでタイトルの意味は羊男に再会するまで出なかった。分かり辛いタイトル多いかも。嫌いじゃないけど。

    「失われた心の震え」? 踊り続けることで回復?

  •  ごそごそと登ったり下りたりの起伏はあったけれど、僕にはピークなんてどこにもなかった。それは人生ですらないような気がする。君もブラジャーを買ってもらえるくらいの歳になったらそれがわかる。一度直接会ってゆっくり話せないか。人が一人死んでるんだ。五反田君の沈黙は物静かで能弁だった。僕は無力感を吹き飛ばそうと、おまじないに手をぱんと叩いた。

  • 比較的前向きなラスト

  • 順番逆だけどねじまき鳥に似てるね。
    電話のすれ違いとか、留守電とかが懐かしい。

  • 【状態】
    展示中


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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。2019年8月7日発売の『文学界』でロングインタビュー「暗闇の中のランタンのように」掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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