星条旗の聞こえない部屋

著者 :
  • 講談社
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感想 : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062047692

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  • リービ英雄(Ian Hideo Levy, 1950年11月29日 - )は,アメリカ合衆国カリフォルニア州バークレー生まれの小説家・日本文学者。本名,リービ・ヒデオ・イアン。日本語を母語とせずに日本語で創作を続けている作家の一人。東欧系ユダヤ人の父と,ポーランド人移民の母親をもつ。

    「星条旗の聞こえない部屋」は1992年の作品で,野間文芸新人賞を受賞している。

    ジャンルとしてはハードボイルドに近い感じ。日本語を母語としないにも関わらず,いやだからこそか,日本語表現へのこだわりや愛着が感じられる文章である。それでいて過度なオリエンタリズムに陥っていない感じがして好印象。

    ベンは多勢の人に見つめられることに慣れていた。1950年代,アメリカ外交官の息子として,幼児の頃から香港,プノムペン,台北など,数年あるいは数ヶ月ごとに家と国を替えながら,アジアの中に住む白人の子供として育った。(p10)

    多分ベンのような人々は,街中にいるのだと思う。しかし彼みたいな人々に光が当てられることはほとんどないだろう。「しんじゅく」といい横浜といい,闇深い街に人々は飲み込まれることは避けられない。行き先も帰り道もないのなら尚更。どこでもない夜をたどるベンの冒険はまだ始まったばかりだ。

  • 横浜領事の息子ベン・アイザックは家出をして早稲田に住む安藤義晴のところに潜り込む.日本語を覚えようと努力しているベンの心理と,安保反対のシュプレヒコールがあちこちで聞こえる街の姿をうまく表現している.

  • ベンが浮遊している様がすごくよかった。
    日本人ではない人がかいた日本人っていうのは
    えてしてとても偏見に満ち溢れているように思うのだけど
    この物語の日本人というのは、妙にリアルだった。

  • 面白かった。

    主人公の見る「しんじゅく」。しんじゅくに、行ってみたい。
    そんなしんじゅく、見てみたい。

    私は新宿には行ったことがある。でも、しんじゅくには行ったことがない。

  • 2010/7/12購入

  • 700

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著者プロフィール

りーび・ひでお
作家、日本文学研究者。1950年、カリフォルニア生まれ。少年時代を台湾、香港で過ごす。プリンストン大学とスタンフォード大学で日本文学の教鞭を執り、『万葉集』の英訳により全米図書賞を受賞。1989年から日本に定住。1987年、「群像」に「星条旗の聞こえない部屋」を発表し小説家としてデビュー。1992年に作品集『星条旗の聞こえない部屋』で野間文芸新人賞を受賞し、西洋人で初の日本文学作家として注目を浴びる。2005年『千々にくだけて』で大佛次郎賞、2009年『仮の水』で伊藤整文学賞、2016年『模範郷』で読売文学賞を受賞。法政大学名誉教授。

「2021年 『天路』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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