- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784062052016
作品紹介・あらすじ
ほろ苦い人生の味。エスプリとユーモア味わい深いエッセイ。心優しい鉄砲撃ちの狩猟に関する24講座。
感想・レビュー・書評
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「有頂天家族」参考書。
表題は「狸ビール」だが、著者は鳥撃ち専門ということで、狸についてのエッセイというより、鳥撃ちエッセイである。鳥撃ちに興味があるので、ちょうどよかった。
んが、終章の佐久訪問では鳥撃ちが少なくなって皆ゴルフに転向という事実を知る著者。撃つ鳥がいなくなっている、と。いなくなったらいいのは間違いなく人間の方だ、と乱暴なことを書いてみる。
そういえば町田で雉を見たことがある。狸は八王子だ。地元に戻ってからはアナグマ、熊、猪。野性動物と共存するには如何にせん…永遠のテーマ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
たぬきにビールを飲ませてみた、とかそういうエッセイなのかと思いきや。
猟をするってうちにはよくわからんけどそんなに面白いのかな。
飛び出してきたのならまだしも、
たぬきの住処発見→逃げ道封鎖・穴を掘って→
たぬき引っ張り出して斬、、、
→たぬきとビールは良く合うよって宴会。。。気の毒なたぬき、、、
他にもムササビやらスズメ、カモ、キジ、ヤマバト、カラス等、、、その場の情景が伝わってくるだけにきつい。
ジビエ料理もあんまり好きじゃないからなぁ、、 -
すっかり伊藤礼にはまっている。。。
碁の前は、いや、碁の途中にも?猟をしていたのか!と驚いてしまう。
伊藤整の「日本文学盛衰史」は途中で挫折したが、このままでは、礼さんが書いた伊藤整の評伝まで読んでしまいそうな勢いだ。
いや、その前に、チャタレイ婦人か。いや、こぐこぐ自転車か。
ともあれ、狩猟を辞めてから、狩猟について回顧して書かれたエッセイ。猟犬との交流や、マタギとの交流。生き物との駆け引きが描かれているのだが、視点がチャーミングで面白い。
もちろん、血は流れるし、生き物は死ぬのだけれど。征服みたいな視点は皆無だ。むしろ、このエッセイを読むと人間が生態系の一部であることがわかる。おおげさにいえば。
けれど、礼さんが狩猟を辞めたのは、獲物がいなくなったから、つまりは、生態系が崩壊したからで、それがいまから20年ほど前。
かなしくなる。
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