雁金屋草紙

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本棚登録 : 11
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062052184

感想・レビュー・書評

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  • かなりもどかしい、というか実に歯がゆい。
    ここまで次の一手が踏み出せないもどかしさが
    なんともいえないのは、やはり私は
    肉食とか言われる人種なのでしょうか。

    事情により「雁金屋」に入ることとなった奈津。
    彼女は雁金屋の次男に恋心を抱いていました。

    だけれども、彼は気づいていたのでしょうが
    奈津には手を出さなかったのです。
    ある種遂げてしまうことである「安らぎ」の
    喪失を恐れたのかもしれませんね。

    一応、少しだけそういう描写はありますが
    ライトもライトです。
    ただ、もどかしいのでとにかく好き嫌いは分かれます。

  • 尾形光琳、乾山兄弟に愛された?女性の物語。
    作者のデビュー作になります。
    うーん、この本から入ってたら鳥越さんにははまらなかったかもなぁ。

    天才肌の光琳慕う主人公。
    彼女を姉のように慕い、やがては恋心を抱くも彼女の気持ちに遠慮して踏み出せない弟・乾山。
    そしてそ知らぬ顔でふたりを、周りをあっといわせることばかりを続ける光琳。

    何にもはまりたくない、はまることのできない才能のほとばしりが周囲を傷付けているのも分かっているけれど自分で自分が止められない。
    そんな光琳の焦燥をじわじわ感じる。
    そのほてりを女性に冷ましてもらいたくて求め彷徨する光琳だけれど、主人公はけして肌を許さない。
    だからこそ続いているのか。

    好きだけど。
    好きだから。
    けして交わることができない思慕の気持ちが彼女の人生を支えている。
    気持ちを身の内に隠して芸術家兄弟の周りにつかず離れず佇む遠縁の女性・・・傍目には健気だけど、その健気さを心の栄養として彼女にはアメを与えることなく光琳が自分の芸術を昇華させたとするなら少し苦い結末だと思う。

    「自分がない」と嘆いていた主人公にとって自分の塊のような光琳の存在は磁石にみたいに離れがたかったのか。
    一生を貫く初恋に殉じたと考えればとても幸せな一生といえるのかも

  • まあ、それなりかなぁ。
    08.02.10

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著者プロフィール

1944年、福岡県北九州市生まれ。
同志社女子大学英文科卒業。商社勤務ののち、90年、尾形光琳の生涯を描いた「雁金屋草紙」で第一回時代小説大賞を受賞。
主な作品に、「あがの夕話」「後朝」「萌がさね」「想ひ草」「蔦かづら」「一葉」「漱石の妻」などがある。
また、近著の「兄いもうと」では、妹・律の視点から正岡子規の壮絶な生涯を描き切り、子規の解釈にも一石を投じた。

「2014年 『花筏 谷崎潤一郎・松子 たゆたう記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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