今夜、すべてのバーで

著者 :
  • 講談社
3.79
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本棚登録 : 191
レビュー : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062052597

作品紹介・あらすじ

完全無欠のアル中患者として緊急入院するハメになった主人公の小島容。全身ボロボロの禁断症状の彼方にほの見える"健全な生活"。親友の妹さやかの往復パンチ的叱咤激励の闘病生活に次々に起こる珍妙な人間たちの珍事件…。面白くて、止まらない、そしてちょっとほろ苦い、話題沸騰、文壇騒然の長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • H30.4.7 読了。

    ・アル中の話。しかも肝硬変疑いで病院に入院している患者。下手な医学書よりもアルコール依存についての話が分かりやすかった。中島らも氏の卓越なる文章力の賜物でしょう。とても興味深く、面白かった。
    ・「私のことをわかってくれという権利など、この世の誰にもないのだ。」
    ・「腐ったお上に捕まるなぞまっぴらごめんだ。」
    ・「コーヒー牛乳!。なつかしい味だ。いやらしいほど甘くて安物の味がする。アルコールにひたっていた17年間、一度も思い出したことのない味だ。」
    ・「人間なんて、殺そうと思ったらなかなか死なないけど、何かのはずみで死ぬっていったら、こんなにあっけないものはないんだからね。」
    ・酒をやめるためには飲んで得られる報酬よりも、もっと大きな何かを、「飲まない」ことによって与えなければならない。」

  • 帯に惹かれて読むことも珍しくありません。例えばこの本。
     
         この魂が飲めるかい。
         水も氷もなしでさ。
     
    中島らもさんは、朝日新聞紙上の人生相談が面白かったのが出会いだったから、ものを見るスタンスが面白い人と言う印象でした。
    「人体模型の夜」を読んだら、「面白い」というだけじゃない味があって、もう少し読んでみたい気になりました。
    これも当たりだったら次は「カダラの豚」です。
     
     
    ■  2003/07/18:読了

  • アルコール依存

    最後の、家族を含めたネットワークアプローチの報告が印象的

    古代エジプトの小話

    なぜそんなに飲むのだ
    忘れるためさ
    なにを忘れたいのだ
    ーー。忘れたよ、そんなことは

  • 中島らも、と名前だけ聞くけど読んだこと無いなぁ、という引っ掛かりから代表作を読んでみました。
    自叙伝的な風味もあるアル中患者の入院記。全編を鬱屈した空気感が占めているのですが、その割に読みやすいのは文体の妙なのでしょうか。後半部の結末に至る場面は疾走感があって、結末は思いのほか爽やかでした。最初からこうするつもりだったのかしらと唐突感まで抱いたくらいで。

    とりあえず、おかげさまでビールを飲むペースが若干弱まりました(笑

    ちなみに、本筋ではないところで・・・結構売れた本だと思いますので多くの人が読んだのだと思うのですが、こういう本が「生活保護はダメだ」「ベーシックインカムはダメだ」という論調を作り出すような気もしなくもなく。
    本文中に「アル中の要因は、あり余る『時間』だ。国の保障が行き届いていることがかえって皮肉な結果をのたらしていることになる。」なんて表現もあったりして、物語としての著者の表現とは別のベクトルでの印象を読者が抱く可能性もありそうです。

    誰にどんな意図で薦める、という切り口では全く用途が思いつかないのですが、個人的に「前にこんな本読みまして…」的にネタにすることはできそうです。

    • naka0318さん
      これ、としきさんに借りて読んだよ!医者と主人公が病院で呑んでる場面が印象的だったなあ。
      これ、としきさんに借りて読んだよ!医者と主人公が病院で呑んでる場面が印象的だったなあ。
      2018/03/07
  • 業について考える

  • 実録アル中物語
    中島らもの中では最も好き
    4.5点

  • 作者自身の体験をもとにしたアル中小説.
    アルコール依存症治療の記録としては興味深く読める.
    小説としてはいまひとつ.

  • 「アル中小説」というジャンルがあるなら、間違いなく代表的な本でしょう。彼らにとって、「飲まずにやっていられない」というのは、言い訳のようで、本音なのでしょう。

  • 言わずと知れた代表作。その割にレビューが少ないわ。昔の本じゃしょうがないか。なんか再読な気がする。だいぶ昔に読んだ感じ。それにしてはよく覚えてるよな。やっぱり依存の話は好きだ。ほんと、日本がなぜ酒をこんなに売っているのかと思いつつ、酒の名産地で生まれ育っているわけで、昨今の日本酒離れははなはだ寂しいとも思う。いろんな専門書のつぎはぎの部分と作者の持論が入り交じった感じ。小説っぽくないと言えば、小説っぽくない。実話がベースだものね。

  • 学生時代に古書店で購入。
    当時はアルコールを「うまい」と思って飲んだことがなかったので、酒飲みの存在自体が私にとっては空想上の生き物であった。

    あれから20年が経ち、365日飲まない日がなくなった今、本書のあれやこれやがグッと身近に感じられる。

    洋の東西を問わず、酒が文化・芸術に関与した例は枚挙に暇がないけれども、そこに絶えず付き纏う頽廃的な影?っていうの?だとか、ゲージュツしなくたって酩酊を欲する心理だとか、欲し続けた末にたどり着く奈落の暗さだとか、「薄ら寒いけど覗いてみたい世界」をチラ見させてもらったような。

    結局は、自分の人生とどう対峙するか、なんだよねえ。
    無頼ならも兄に憧れる反面、自分には無理だなという諦めも。

    作中に登場する「薄紫色の液体」、超飲みたい。

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著者プロフィール

1952年兵庫県生まれ。大阪芸術大学放送学科卒。92年『今夜、すべてのバーで』で第13回吉川英治文学新人賞、94年『ガダラの豚』で第47回日本推理作家協会賞を受賞。
主な著書に、『明るい悩み相談室』シリーズ、『人体模型の夜』『白いメリーさん』など。2006年7月に短編集『君はフィクション』を刊行。2004年7月逝去。

「2014年 『ロカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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