重耳(上)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 155
感想 : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062055000

作品紹介・あらすじ

放浪公子、見事な運命の転変。著者が最も好む中国古代史上の名君(逃げの重耳)を主人公に、壮大なスケールで描く春秋の師子たちの盛衰。新たな名作の誕生を告げる傑作、ついに登場。

感想・レビュー・書評

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  • 1993年発行、講談社の単行本。『時代小説大全  (別冊歴史読本) '93秋 特別増刊』のなかで93年の時代小説の評価をやっていたのだが、どの評者も上位にあげていた作品。既読と思っていたが、既読なのは同じ作者の『介子推』だったようだ。『介子推』が白狄に亡命した前後から始まるのに対し、この作品は(この作者らしく)祖父の代、分家が本家を滅ぼすところから始まる。迂遠といえばそうだろうが、この辺も「日本人になじみのない人物をよく書けている」(時代小説大全のなかの評価、ただしうる覚え)と書かれる所以だろう。

  • 感想は下巻

  • 斉の桓公と並んで「斉桓晋文」と称される文公(重耳)の物語。重耳の祖父の代から物語は始まり、重耳が19年の放浪を経て晋の君主となるまでが果てしなく長い。

    個人的にこの小説のハイライトだったのは、祖父称が執念で晋を統一し、その留守を狙った敵の大群を狐突が寡兵で退ける場面。この狐突が一番好きな人物だった。残念なことに狐突は重耳の兄申生の師となるため後半はほとんど活躍が見られなくなるが、その代わりに狐突の子狐偃が活躍する。



    「重耳に覇気を生じさせたのは、旅である。旅において、人をみ、天地をみた。」
    とあるように、中国大陸をぐるっと一周するほどの亡命生活を送り、その間に天と地ほどの優遇冷遇を体験している。


    「人になにかをしてもらいたいと思えば、こちらからなにかをしてあげる。人に愛されたいのなら、こちらから愛する。人を従わせたいのなら、まず、人に従ってみる。人に徳をほどこさないで、人を用いようとするのは、罪悪です。」
    とある。太公望にも管仲にも通じることだが、この時代は特に徳を重んじて偉業を成し遂げる人が多く好感を持てる。


    2015.6.22

  • 主に主人公の祖父の話。前置きにしては長いと思うが逆に他では語られないことが多く面白かった。

  • 重耳〈全3巻〉
    紀元前628年 晋の国誕生からの物語 中華の大地1万里の旅をしながら晋に君臨していく。そして沙中の回廊へと流れていく

  • 内容は面白いが、なんとなく中途半端な感じがする。

  • もう20年近く前になりますが、私が初めて宮城谷昌光という作家を知った作品です。史記や十八史略で重耳の名は知っていましたが、それがこのように面白い小説になるとは、私の期待を大きく上回っていました。なにしろ登場人物が善玉も悪玉も全員が魅力的です。中国古代史に興味のある人もない人も、血湧き肉躍る思いで一気に読んでしまうことは間違いないと思います。

  • 2008/7 再読

  • 晋の文王となる重耳の、放浪から王の座に至るまで。
    主人公の重耳もさることながら、脇を固める人物達も十分魅力的。
    介子推と閻楚の衛でのやり取りは、追うものと追われるものが始めて好敵手として認めあった瞬間のようで感動した。

  • 下巻

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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