ワイルド・スワン(上)

  • 講談社
4.10
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本棚登録 : 789
感想 : 93
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  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062056533

感想・レビュー・書評

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  • お父さんの書棚にあった一冊。
    ずーっと読みたいと思っていて、今回やっと読めました。まず文章の雰囲気が重厚感あふれてて大好物。
    多分訳者さんの技術が相当すごいんだと思います。
    主人公(著者)の曾祖父・曾祖母の生い立ちから話が進んでいくので、とんでもなくスケールがでかい本です。
    中国の大河の流れのような物語、まさに大河小説…!

    最近、なぜか縁あってロシアや旧ソ連、中国などの共産主義(だった)国を舞台にした本を読む機会が多い。
    正直自分の生きてきた世界とは全く違う価値観。でも、彼らは彼らにしかわからない歴史があって、正義があって、それが「共産主義」というものに集約されただけなのかなあと思ったり。

    こういう小説を読むと、その国の政治思想や宗教などの大きなものだけにとらわれて、そこに住む人々のことを忘れたくないなあと思わせてくれる。
    下巻を読むのも楽しみ。

  • 辛亥革命、抗日戦線、国共内戦、文化大革命を生きた女性の3代記。圧倒的な迫力のノンフィクションだ。特に文化大革命については、かくもすさまじい歴史をかの国は持っているのかと驚くばかりだ。
    世界的ベストセラーの本書だが、中国本土では出版されていない。著者および家族もロンドン在住だし、今でも毛沢東は天安門広場を見下ろしている。

  • 高校時代の社会の先生に進められて読んだ本。
    中国のある女性の波乱に満ちた人生。

  • 下巻にこの作品の想いを書きます

  • 母に勧められて中学生のときに読んだ。ただただ壮絶で衝撃の連続だった。いま読んだらもっとわかることがたくさんあるはず。読みたい

  • 30年前のベストセラー。ずっと気になっていた作品をようやく読むことができました。

    日中戦争、国共内戦、そして文化大革命の時代を生きた、祖母、母、著者の三代記です。ドキュメンタリーたっちの文体は淡々としていますが、語られる事実は凄まじく、時に惨たらしい。とくに文化大革命期のところでは、人々の生活、人間の欲望と醜さが赤裸々に描かれていて、正直、読んでいて辛くなりました。それでも、歴史の事実の重みが好奇心を刺激したのか、本を閉じることはできませんでした。この厳しく難しい時代を生きた人々の息遣いが、生々しく感じられます。著者が最後に文化大革命の枷から解放される最終章では、著者と一緒になって解放感と喜び(重苦しいけれど)を感じられた気がしました。

    何らかの形で中国に関わる人には特に、一読をお勧めします。

  • 教科書ではせいぜい2,3ページにまとめられている、国民党と共産党との内戦について、作者とその母、祖母の視点で生々しく描写されている
    客観的な上からの目線ではなくて、主観的で地面に根ざした視点は初めて見るものであり、興味深い。
    祖母は当時の中国に残る風習を重んじ、自らの思い、願いを抑えつけていたのに対し、母は古いしきたりではなく自分が正しいと思ったことを追求していくという対比も中国の変化を表しているようで面白い。

  • 古い中国のテンソクの風習が印象深いです

  • 2冊目の読書ノート 1993/9/5~2005/4/30に記載

  • 長いけどとても読みやすかった、人称が統一されてる
    全ての事実が衝撃的、授業で習って意味わからないままそういうものとして覚えてたけど、いかに情報操作され、いかに共産主義の中華人民共和国が作られたのかわかる。後半の無垢な私が、純粋に毛沢東のいる時代に生まれてよかった、と思って善行を繰り返すっていうのが情報捜査のたくみさをよく表している

    あとは読書メモに〜

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著者プロフィール

1952年、中華人民共和国四川省生まれ。文化大革命が吹き荒れた1960年代、14歳で紅衛兵を経験後、農村に下放されて農民として働く。以後は「はだしの医者」、鋳造工、電気工を経て四川大学英文科の学生となり、苦学ののちに講師となる。1978年にイギリスへ留学、ヨーク大学から奨学金を経て勉強を続け、1982年に言語学の博士号を取得。一族の人生を克明に描くことで激動期の中国を活写した『ワイルド・スワン』『真説 毛沢東』(ともに講談社)など、彼女の著書は世界40ヵ国に翻訳され、累計1500万部の大ベストセラーになっている。なお、上記の2作はいずれも中国国内では出版が禁止されている。

「2018年 『西太后秘録 下 近代中国の創始者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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