国境の南、太陽の西

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 144
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062060813

感想・レビュー・書評

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  • 「ジャズを流す上品なバー」を経営する、絵に描いたように幸せな僕の前にかつて好きだった女性が現われて―。

  • 再読
    不倫相手に心中を示唆されるもののセックスで頭が一杯でその気持ちを汲むことが出来ず結果不倫相手を失う話でじゃあではもし心中示唆を汲み取ることができたらこの主人公は一緒に死ねるのかな多分死ねるだろなじゃあ不倫相手が消えた今それってもう死んだも同然じゃん何を糧に生きてくの?

  • 初めてこの小説を読んだのは私が高校生のときで、当時は正直あまり好みではないと感じました。しかし大人になって再読してみると、意外とおもしろいと感じました。時間が経つと小説への感じ方がこんなにも変わるものなのだと驚きました。

    小説は、まず一人っ子の「始(はじめ)」が、小学校の六年間を通じて出会ったたったひとりの一人っ子、島本さんに異性としての好意を抱くところから始まります。しかし別の中学校に進んだことで、二人は会わなくなってしまいます。

    大人になった始は、島本さんではない女性と家庭を持ち、仕事もうまくやっていました。
    けれど長いあいだ、島本さんに対して“心の中の特別な部分(p23)”をあけていました。小学校卒業から二十年以上経って、島本さんに再会した始は、ぽっかりと欠けている部分を埋めることができるのは彼女だけだと気付きます。

    奥さんと二人の娘のことを愛していると言いながら、島本さんのことを愛している、どこにも行ってほしくない、と言う始は、人を傷付けてしまうことのできる、身勝手で残酷な人間です。始も自分でわかっているのだと思います。それでも“その力に打ち勝てるという自信がどうしても持てない(p287)”不完全なところが、人間らしさなのかもしれません。

    島本さんがいなくなったことで、“僕は君(妻有紀子)と別れたくない(p287)”という始は、やっぱり自分勝手だと思います。傷付けられたはずなのに、それでも“私はあなたのことが好きよ(p290)”と言ってくれる有紀子と出会えた始は、幸せ者だと思います。“明日からもう一度新しい生活を始めたい(p291)”と言う始の言葉を、信じたいです。

  • よくわからない。大人の本。何が言いたいんだろう。セックスの描写がリアル。

  • こんなにも女性のことを好きになることがあっただろうか?と読みながら自分の過去のことがちらちら思い出されて落ち着かない気持ちになった。

    初恋の人、島本さんからハジメくんに、タイトルになっている「太陽の西」の意味が語られる場面。

    シベリアの農夫の話。
    毎日毎日、地平線しか見えない畑で働いて、ある日心の中の何かがぷっつり死んでしまって、鍬を放り出し太陽の西に向けて歩き続けて、そのうち死んでしまう、それがヒステリア・シベリアナ。

    この話し、人生か何かの比喩なんだろうけど、その日々があまりにも今の自分に近すぎて、なんか無性に泣けてきた。真夏なのに寒気がするくらい。

    太陽の西って、どんなところなんだろう。

  • 高校時代に読んだ。当時はいまいち大人の世界というかよくわからなかった。しかし今も主人公にも足が悪い彼女にもいまいち共感できない部分が…(苦笑。

  • 20150412

    妻子がいるのに他の人を好きになっちゃうんだ。
    でも誰にでもある弱さの話。
    自分の選択に覚悟を持てないのはだめ人間だと思うけど、結局私も同じだな。
    春樹はそれを肯定的にナルシスト的に書くけど、よくないからね。
    文体とか雰囲気とか世界観とか好きですけど。
    あと、最後まで読ませる力は本当にすごいなと思う。
    結局明かされないけどイズミのいとこの死因とか、島本さんの背景とか気になりすぎて最後までよんじゃう。

    子供の頃の話から学生時代の話と、ラストシーンが好きでした。
    真っ暗な海に静かに降る雨と島本さんのイメージが結び付いて、少し切なくなる話だった。
    結局手に入らない謎に包まれたまま人ほど魅力的に見えるものはないんだと思う。

  • 以前、別れた恋人と復縁したいと思いつつ、迷いがあった際に、友人に勧められて読んだ本です。そのような状況だったので、主人公の気持ちには共感しながら読み進めていきました。

    この本を読んだことは、過去に踏ん切りをつけ、これからまた自分らしく生きていく為のきっかけの一つとなったと思います。

    ただ、描写に関しては所々生々しい部分があり、私個人としましては苦手なものがありました。(しかしそれもまた村上春樹さんの良さなのでしょう)

  • 自分には何か決定的に欠けたものがある。そのかけた部分を埋めてくれる「モノ」や「誰か」を求める主人公が到達した結論とは。
    村上春樹らしい表現とストリー。まあまあ面白いかな。わりとすんなり読める。

  • 今、図書館の予約、”色彩のない 田崎つくると・・”を待ってる、予約は120人になっていてが、でしょうがないので、読んでみました。 1992年のなので、何故かバブリ~”はじめ”にしろ春樹さんにしろ、女性の魅力は内包する死 !でしょうかね。nat kig coleのスターダスト(シャボン玉ホリデーで聞いた)に、youtobeから、もちろん国境の南を検索したのですが
    ヴォランティアは、ボランテアの方が、わかりやすいですが日本ご読み嫌いなのかですね。

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。2019年8月7日発売の『文学界』でロングインタビュー「暗闇の中のランタンのように」掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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