- Amazon.co.jp ・本 (390ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062062541
作品紹介・あらすじ
いつ誰かが言わねばならなかった現代中国の衝撃的な真実。今世紀中国のあまりにもすさまじき歴史と、中国文学の力を凝縮した天才的才能との出会い。壮絶な事実に世界は言葉を失う。中国の大地で人々は翻弄されながらも、何と力強くすばらしく生きてきたのか。
感想・レビュー・書評
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このドキュメンタリーを
発刊以来はや20年は
過ぎてしまい、中国の人口は
今や13億、経済の自由化
は著しいが政府は独裁一党の
共産党だけであることには
変わりはなく、毛沢東の時代
は終わり、学生たちだけで
世の中を変えようとした
「天安門事件」がなぜ起きたか
中国の政治背景が非常によく
分かったような気が、今はしています。
20世紀近代史に於ける偉大なる
ドキュメンタリーです。
いつの時代も言いたいことを言い
やりたいことをする権利や自由を
謳歌できることの有り難さを
忘れないようにこれからも中国を
少しでも勉強していこう。
そんな気持ちになりました。
ジャスミン茶を飲みながら…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今の中国政府を、中国の政治を、中国人のメンタリティを 知るうえで この作品は外せない。
権力闘争と一般人をニグレクトする歴史がみえてくる。
書かれていることが全て正しいとは思わないが、1市民の理解が見れるのは貴重だ。
当時は文化大革命を、腐敗撲滅・旧弊改革のために若者が立ち上がった、素晴らしい!! 毛沢東バンザイ 紅衛兵バンザイと囃し立てていた朝日新聞の報道を思い出す。当時の中国に唯一特派員を出していたのに、ことの本質をまったくキャッチしていなかった/書かなかったのね。
記者といえども、所詮はトーシロということだね。
中国学習の必読書 -
30年前のベストセラー。ずっと気になっていた作品をようやく読むことができました。
日中戦争、国共内戦、そして文化大革命の時代を生きた、祖母、母、著者の三代記です。ドキュメンタリーたっちの文体は淡々としていますが、語られる事実は凄まじく、時に惨たらしい。とくに文化大革命期のところでは、人々の生活、人間の欲望と醜さが赤裸々に描かれていて、正直、読んでいて辛くなりました。それでも、歴史の事実の重みが好奇心を刺激したのか、本を閉じることはできませんでした。この厳しく難しい時代を生きた人々の息遣いが、生々しく感じられます。著者が最後に文化大革命の枷から解放される最終章では、著者と一緒になって解放感と喜び(重苦しいけれど)を感じられた気がしました。
何らかの形で中国に関わる人には特に、一読をお勧めします。 -
文化大革命から鄧小平による改革の期間、著者とその周りで起こった悲劇、小さな喜びが筆者の冷静な視点によって書かれている。
人々の顔色、花々の香りまで繊細に描写されていて情景が目に浮かぶようだ。
歴史的教科書的な観点と、権力闘争によって揺さぶられる当時の人々の様子とが重なって書かれているため、文革時代の中国についての理解がより深まった。 -
2冊目の読書ノート 1993/9/5~2005/4/30に記載
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感想は上巻をご参照(σ・ω・)σ
https://booklog.jp/users/fleurenbonton/archives/1/4062056534 -
一度読むといい
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国のトップが、自分の国を破壊しようとする国の記録(文化大革命)ノンフィクションてのが衝撃。
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上巻の半分くらいまでは、最後まで読み通せるかなと思うぐらい重かった。
清朝末期からユン・チアンのイギリス留学(1978年)までの自伝的ノンフィクション。
満州国、国共内戦、文化大革命、
毛沢東、四人組、周恩来、鄧小平。
祖母、母、ユン・チアンの女性3人、
父、兄弟姉妹ら一族は、
文化大革命の混乱と狂気なかで生きた。
日本は欧米諸国と同じように、中国の本当の姿を知ることはなかった。
文化大革命の時期は戦後であり、高経済成長の只中。
現代、経済大国になった中国だが、
中国共産党は恐怖と力の組織であることは変わらない。
中国という国家の複雑さである。 -
中国史のカテゴリーだが、まさにノンフィクションの傑作だと思う。
知り合いの中国人全員にも紹介したいのだが、それはやめておいたほうがいいのかな苦笑
同系の作品では、ノーベル文学賞のパールバック「大地」があるが、あちらはフィクションだし。
やはり中国はすごいと思いながらもあの中国ならばと妙に納得できる部分もある。
結局毛沢東はすべてを壊したかったのだと思う。そのあとの建設には興味がなく、何よりも動乱が好きだったのだろう。
毛沢東は政治家でもなく、思想家でもなく、軍人なのだから。
また、下巻の舞台の四川のくだりは、繁華街や四川大学など実際に行ったことのある地名が出てきて、驚いた。
あの四川大学の綺麗な赤い門の前に著者は立っていたんだろうな、と。
著者プロフィール
ユン・チアンの作品





