ハウステンボスの挑戦

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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062064071

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  • この著書は、書かれて20年目の今だからこそ読まれる意味があるような気がする。
    都市を企業が作り、それを維持することは並大抵のことではない。
    ましてや税金や交付金を得て自治体を運営することすら困難な時代である。
    そこから見ると、全くもってハウステンボスは夢物語と見えるのかもしれない。
    しかしながら、ディズニーランド(シーは除く)の二倍もの面積で長崎県という郊外で人工の街を作ろうとした神近氏の努力は誰も批判できないだろう。
    何しろ、未だに日本人誰もがその挑戦に敵うようなチャレンジを再び行っていないからである。

    この著書から見えてくるものは、経済活動と国家百年の計の両立困難性である。
    一千年という遠大なビジョンを持って、日々の生活を行っていくということは、個々人でも困難であるが、企業ではさらに本当に難しいことである。
    ハウステンボスを作った神近氏は、様々なものに本物を追求した。しかし、結果として莫大な借金が残り、多くの事業清算を余儀なくされた。
    何が良くて、何が悪かったのか、しっかりと因数分解されれば、都市設計の一つのパイロットケースとして、ハウステンボスの失敗は、他の自治体にとっても有意義なものとなるだろう。

    現在HIS澤田会長の下で、新生ハウステンボスが大きな期待を集めている。
    これが成功するかどうかはひとえに、身近に住む長崎県など九州の観光客が、
    ハウステンボスにずっと魅力を感じ続けらるかに掛かっている。
    バブル崩壊のタイミングに建設されたこの施設の本来の意味を知ってから、園内を散策してみたいものである。

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