夜の神話

著者 : たつみや章

• 講談社 (1993年7月26日発売)

作品紹介・あらすじ

非常事態発生！パパたちの原子炉が……
『ぼくの・稲荷山戦記』（講談社児童文学新人賞　第34回熊日文学賞）につづく期待の大型新人の野心作。

たつみやさんは冒険好きな作家である。書くものすべてに新しい世界を求めていく。はじめて作品を拝見したとき、その新鮮さに驚いた。たつみやさんが子供の素直な眼を失っていない証拠である。あのときの溌剌（はつらつ）、新しさは、さらに磨きをかけて本作の中に生きている。読者はかならず、こんな冒険をしてみたかったとため息をつくだろう。たつみやさんの声がきこえる。――「誰も知らない冒険の世界へおいでよ。」と。――菊地秀行

感想・レビュー・書評

[ゆいちゃんさんの感想 · 2022年11月5日]

1993年に発行された本だけれど、
原子力発電をめぐる問題が描かれていて、
3.11よりはるか前からわかっていたことなんだなあ…と改めて。メルトダウン危機なんて、児童書で読めると思ってなかった。
再版されないかな〜。

たつみやさんの描く神様たちが好き。

[sumireeeeeさんの感想 · 2020年3月1日]

小学生の時に読んだ本。もう一回読みたくなって中古で手に入れて読んだ。
自分の利益しか考えない闇鬼、怒りと後悔と慈悲を揺れ動く神様、木や虫たちの声、幼くして亡くなり月の兎となった人間の子供達、そして核の力。
児童書とは思えない深みがある内容だった。子供が出来たら読ませたい本。

[akiuwaさんの感想 · 2018年1月16日]

「子どもを本好きにする10の秘訣」>「命・生き方」で紹介された本。

父親の勤める原子力発電所がメルトダウンを起こすという、3.11原発事故を思わせる(但し出版はそれ以前の1993年)シーンもある異色のファンタジー(らしい)。

[mitu310さんの感想 · 2016年5月21日]

小６のマサミチは、突然のいなかへの引っ越しに不満を抱き、心を閉ざす。一学期の終業式の帰り道、神社で彼は、運命の出会いをしてしまう。姿形を変えた彼が見ていく世界とは。
父の懸命な姿。兄のように慕う父の部下。彼らが命をとして守ろうとしたもの。
複雑な問題を少年の視点から訴えかける力作。

[keisenlibraryさんの感想 · 2016年3月15日]

20年以上前の児童文学です。ファンタジーですが、ストーリーの中心に原発の事故が大きく係わってきます。子ども向けの読みやすい文章から、現代の原発問題をもっと身近に感じかれるのでは。　（MK　職員）

[a0061878さんの感想 · 2014年8月17日]

中学の時大好きだったたつみや章さん。再読。

[hosinotukiさんの感想 · 2014年8月16日]

再読。
前回読んだ時より原発問題が深刻になった今、まさみち君の成長物語といった視点より原発への提言が強調されて感じられた。でもツクヨミさまとか家神のヨネハラさんとか人間のような感情があって素敵です。

[librarylovers13さんの感想 · 2013年10月24日]

命の大切さや原発について考えさせられる本です。読んだ後はいろいろなことを頑張りたくなります！

熊本学園大学：（さた）

[kei2007jpさんの感想 · 2013年8月16日]

再読

[arinko1902さんの感想 · 2013年6月8日]

稲荷山戦記が好きだったので、同じ著者のものをと手に取りました。内容はあんまり覚えていなくて。再読したいです。