弟尾崎豊の愛と死と

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 25
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062070041

感想・レビュー・書評

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  • 尾崎豊の兄が書いた本。
    麻薬中毒になっていくあたりの記述は非常にリアルだった。麻薬をやることでまるで別人のように変化してしまう。身近な人の記述だけにリアリティーがある。
    私は尾崎豊をリアルタイムで見ていた世代で、非常にカリスマでしたが、こうした身近な人が書いた手記やTVでのトークでを知るとイメージが変わってきます。
    ”都営住宅の狭いお風呂に、父と三人で入って、水鉄砲で遊んだ。”といった記載が暖かくて良かったです

  • 尾崎豊さんのお兄さんである尾崎康さんが、弟のことを書き下ろした本です。


    尾崎豊さんの関連本はたくさん出版されていますが、お兄さんが書いたこの本は『第一次資料』と言えるでしょう。まえがきで「弟をかばう書き方をしてしまうであろう」と断っておきながらも、事実を客観的に書いておられます。お母さんの突然の死から始まり、幼少時代、中高生、デビュー、ニューヨーク、ドラッグ、事務所との軋轢…そして亡くなられた日のこと。康さんの文章はとても知的で、大変読みやすいです。


    豊さんが七転八倒してもがき苦しみ、亡くなってしまう様子を詳細に書かれています。

    このあたりは私にとって辛すぎて苦しくて、息ができなくなるくらいでした。何度も本を閉じました。ここに引用するのは差し控えます。人間の生命の尊厳にかかわると思うためです。


    康さんは「(自分は門外漢だから)音楽のことについては語る資格がない」とされながらも、2012年のいまを予言されているような素晴らしい文章を書いておられます。



    僕は、弟・尾崎豊が、しばらく時をおいた将来、ふたたび一層の評価をされるだろうと確信している。なぜなら、弟の見つめたテーマの中には、人間と社会が抱えるベーシックな問題が含まれている、と思うからだ。それは、わからない者にはまったくわからない、気づかない者はまったく気づかない、しかしこの世の中に充満している、人間と社会との奇妙なゆがみの問題だ。この問題は解決されずにいつまでも残るだろう。思慮深い人たちを苦しめ続けるだろう。


    お兄さんは、豊さんの音楽の最大の理解者でもあったのです。私はとても救われた気持ちになり、あたたかい涙がこみあげました。

    本書は1992年4月25日の豊さん死去のあと、1993年8月〜11月に書かれ、1994年4月に出版されました。その後、康さんは1994年10月に司法試験合格、現在は弁護士でおられます。生前の豊さんは、たびたび「アニキなら受かるよ」と言ってらしたそうです。


    尾崎家の親子・兄弟の物語としても、大変感動的でした。豊さんの妻子、マネージャーなど仕事関係の方々に対しても、敬意を払った書き方であり、ドロドロした部分はまったくありません。尾崎豊さんの関連本には、正直、「読みたくなかった」と苦い思いを抱かせるものがありますが、本書は違いました。ずっと大切にしていきたいと思います。

  • お兄さんが書いた本。弟への思いが良く伝わってきて読んで良かった。

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