YS‐11―国産旅客機を創った男たち

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  • 講談社
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本棚登録 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (556ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062071345

作品紹介・あらすじ

大プロジェクトを担った技術者たちの人間ドラマ。戦後初の国産旅客機開発に名機「零戦」の技術は引き継がれたのか。経験不足、技術の立き後れ、予算の制限、次々と発生する予期せぬ事態…。新世代の技術者たちは、不眠不休で数々の困難に立ち向かい名機を創った。

感想・レビュー・書評

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  • 26年前に買って、ずっと積読状態だった本。
    やっと読み切りました。

    この本に描かれているのは昭和10年代半ばの戦中から、戦後の昭和、平成の初期までの、日本の工業界と政治経済界の動き。

    「日本初の国産旅客機YS-11」を生み出した国家プロジェクトの始まりから終わりまで、そこに関わった人々、そこで起こった出来事が克明に記されているドキュメンタリー。

    飛行機好きな私としては、YS-11が造られていく過程の物語として、エンジニア達の奮闘ぶりを楽しめた部分は沢山ありつつも、YS-11がビジネスとしての成功には至らず、事業が継続しなかった点がなんとも中途半端で、残念な歴史であることを知り、難産の末に産まれたYS-11の不憫さを感じました。

  • 1994年刊。戦前、軽馬力では世界最高の格闘戦闘機零戦を開発した日本の航空機業界。一面では世界の航空機技術を席巻した感はあったが、敗戦により数年間は航空機開発が禁止され、その技術発展から完全に取り残された。しかも、平和憲法下、軍用機開発の制限の中、大空に再び国産航空機を飛翔させる夢を追い求め、旅客機として就航したのがYS-11。しかし、その開発が、順風満帆でなかったことは勿論、開発過程には機械構成技術の問題、リスクヘッジとチャレンジのバランスの悪さ等、日本の技術開発の問題が集積されたものと言えた。
    本書は、このYS-11の製造秘話を通じ、これらの問題点を炙り出そうとする。当然、現在の航空機開発、あるいはロケット開発にも同様の問題が隠れているはずであり、よき参考例になることは間違いなかろう。

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著者プロフィール

前間 孝則(まえま・たかのり)
ノンフィクション作家。1946年生まれ。石川島播磨重工の航空宇宙事業本部技術開発事業部でジェットエンジンの設計に20余年従事。退職後、日本の近現代の産業・技術・文化史の執筆に取り組む。主な著書に『技術者たちの敗戦』『悲劇の発動機「誉」』『戦艦大和誕生』『日本のピアノ100年』(岩野裕一との共著)『満州航空の全貌』(いずれも草思社)、『YS-11』『マン・マシンの昭和伝説』(いずれも講談社)、『弾丸列車』(実業之日本社)、『新幹線を航空機に変えた男たち』『日本の名機をつくったサムライたち』(いずれもさくら舎)、『飛翔への挑戦』『ホンダジェット』(いずれも新潮社)など。

「2020年 『文庫 富嶽 下 幻の超大型米本土爆撃機』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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