ウィーンの密使―フランス革命秘話

著者 :
  • 講談社
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感想 : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062072816

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  • 革命期のヨーロッパ。幼い頃にマリー・アントワネットと親交のあった青年ルーカスが、フランス王家の存続をかけて、密使としてパリに赴く。

    フランス革命を内側から、しかし「当事者ではない」オーストリア人のルーカスの立場から描かれているのが新鮮です。

    フランス革命の帰結を知っている側とすると、マリー・アントワネット、フェルセン、そしてルイ16世のバカっぷりに、本当に腹が立つ。なんでここまで時勢が見えてないんだ! でも、それまで何の疑いもなく享受していたものを、突然外からの力によって剥奪されるとなったときに、普通はそんなに賢い行動は取れないよなぁ、とも思います。莫大な資産と権利を、ハイ了解です、と差し出すことって相当に難しい。うまく「革命期の王」になれたハプスブルク家の皇帝たちの聡明さを称えるべきなのだろうなと思います。

    しかしこの主人公のルーカス、下世話な言い方をすると、女子を萌えさせる要素満載です。見栄えも上々、知的で聡明、機知に富み、自信家で若干傲慢、そして女(と酒)にだらしない。能力的にとびっきりの男で、しかも愛嬌が備わっているという完璧っぷり。そんなルーカスなのに、なんでそんなにバカ王妃がいいんだか・・・。

    エンディングと、その後の革命の進行について思うと、切ない気持ちになります。

    こういうお話を読むと、フランス革命についてとことん浸りたくなりますね。

  • 「聖戦ヴァンデ」のアンリの異母兄ルーカスが主人公。ウィーン生まれのルーカスは,ハプスブルグ家の密使として,マリー・アントワネットに革命時の王妃の自覚を持たせ,王家を守るべくフランスに渡る。希代の色男ルーカスだが,幼馴染のマリー・アントワネットにはある特別な思いがあった。

    結果が分かっているだけに,途中読むのがつらく感じたが,ルーカスの内面の変化に着目すると面白くなった。大人になれないアントワネットとあまりに早熟な少年の出会いは不幸だったのか。

    初めて会う弟アンリとの交流が微笑ましく,純粋で潔癖なアンリのその後を知っているだけに切なかった。

  • 主人公が男前。でも没個性。
    マリー・アントワネットが嫌な女すぎる。
    男同士の友情がアツい。

  • なんかすげぇ好き
    ラストの流れが好きすぎ

  • 10/27初めての図書館利用本。フランス革命クライマックスの話。この時代は本でも漫画でもなんでも楽しい。主役?の人のやることなすこと全てアントワネットと噛み合わず無駄になっていく様を見る本なんだろうか。10/27読了

  • ある頭の切れる男が何とかフランスを、いや、マリー・アントワネットを守ろうとする話。彼の頭脳戦も面白いし、心の葛藤も、全部好き。もともとフランスのこの時代は好きだったんだけど、より好きになりました。時代的にはちょうどベルサイユのバラと同じだけど、マリー・アントワネットのバカさ加減にはついていけず、憤りを感じたね、全く。。

  • マリー・アントワネットを操り、
    こちらの優位にことを進めよ。
    オーストリアからの密命を受けてフランスに潜入した青年の
    野望を描く。
    これもフランス革命を、違った
    視点から書いた作品。
    アントワネットの扱い方が、藤本琉なので、反感を覚える人も
    おられるかもしれない(^^;
    内容としては、フランス革命を
    そんなに詳しく知らない人でも、読みやすい内容に思える。
    「聖戦ヴァンデ」のアンリとも
    絡んでくるところも面白い。

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著者プロフィール

長野県生まれ。西洋史への深い造詣と綿密な取材に基づく歴史小説で脚光を浴びる。フランス政府観光局親善大使を務め、現在AF(フランス観光開発機構)名誉委員。パリに本部を置くフランス・ナポレオン史研究学会の日本人初会員。著書に、『皇妃エリザベート』『シャネル』『アンジェリク 緋色の旗』『ハプスブルクの宝剣』『皇帝ナポレオン』『幕末銃姫伝』『失楽園のイヴ』など多数。

「2022年 『密室を開ける手』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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