彼も人の子 ナポレオン―統率者の内側

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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062073721

作品紹介・あらすじ

「不遇のときこそ、人は素顔を見せる」。世界史の中で最も強烈な光を放った男のこころを見つめる城山文学の新境地。

感想・レビュー・書評

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  • 城山三郎が書いた小説の中では、
    異質なものである。
    時の人を時代の中から描いていくという
    仕事を中心にしている。
    これまでは、日本人が中心であったが、
    まさかナポレオンに焦点を合わせるとは、
    驚きであった。

    ナポレオンの生涯は、ある意味では
    戦いにつぐ戦いであった。
    そして、ナポレオンのおかげで、
    300万人近い人が死んだという。
    人生の大半が、戦争であった。

    琉球には、大砲や小銃はもちろん、
    槍や弓をもたない。
    「それは戦争がないから」というホールの説明に、
    ナポレオンは「この太陽の下で、
    戦争を知らない人間がいようとは、
    とんでもない異例なこと」と仰天する。

    「不遇の時こそ、人は素顔を見せる。」
    「神の子、人の子、時代の子」
    といわれるナポレオン、人を寄せつけぬ風情で、
    とうざかっていく彼に追いすがり、
    「一体どういう人間なんだ」
    と両肩をつかんで、振り返らせたい。
    という強い趣旨による。

    機を見て集中する。勢いにのる。

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著者プロフィール

城山三郎(しろやま さぶろう)
1927年8月18日 - 2007年3月22日
愛知県名古屋市中区生まれ。大日本帝国海軍に志願して入隊し、特攻隊の部隊に配属されたが、訓練中に終戦となった。東京産業大学(一橋大学の前身)を卒業後に1963年までは大学講師を務めながら作家活動を続けていた。経済小説を一ジャンルに格上げした先駆者のひとり。伝記小説、歴史小説も多い。
1957年に『輸出』で第4回文學界新人賞、1959年『総会屋錦城』で第40回直木賞、同年『落日燃ゆ』で吉川英治文学賞と毎日出版文化賞、1996年『もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界』で第44回菊池寛賞をそれぞれ受賞。2002年に朝日賞を授与される。
代表作としては上記作品に加え、二度テレビドラマ化された『官僚たちの夏』、妻との想い出を描いた遺稿のエッセイ『そうか、もう君はいないのか』、よくタイトルが人物評としても用いられる、『粗にして野だが卑ではない』が挙げられる。

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