カント・アンジェリコ

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 34
感想 : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062083270

感想・レビュー・書評

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  • さ、サイバーバロックオペラ……?

    またも表紙がイリナ・イオネスコです。素敵。
    カストラートという題材に頽廃的な興味がそそられたので前作『ムジカ・マキーナ』よりも面白く読み進められたような。しかし合う人でないと目が滑って頭に入ってこないと思う。中里友香作品読んだ時と同じ感覚。文体が合わないのか力技で掻き分けていかないと進めない。体力がないと難しいです。しばらくこの人の作品はいいかな。

  • 「カストラート」になるべく選ばれた少年は、栄誉というより、貧しさゆえの口減らしと収入のため。

    豪華絢爛の舞台裏はいじめ、嫉妬、引きずり落とすための謀略が渦巻く。

    そしてハッキングすら可能にしたその美声と称賛は永遠には続かない。
    声のために人生を捧げ、声の衰えとともに自分自身を見失っていく。

    通信や電飾が人々の人生をバラ色に照らすわけではない。誰かが犠牲になっている。

    生活保護受給者さえスマートフォンを手にする現代への皮肉かもしれない。

  • ルイ14世の治世。去勢した男性ソプラノ歌手カストラートは、電話システムをその声でハッキングすることができたらしい。
    このお話はフィクションです。

    ムジカ・マキーナよりマニアックさが気になって読み進める速度が落ちる。嫌いではないけれど。

  •  カストラートが自らの高い声で、通信信号を受話器から交換機に読み込ませてハッキングする話。設定が面白かった。最後はハッピーエンドなのか?

  • 音楽の喜び、苦しみ。イメージが喚起される小説です。

  • なぜか電飾と電話線が張り巡らされた18世紀末のパリが舞台。さらに「カストラート」と「ハッキング」という組み合わせがすごいアイデアだと思いました!個人的にハッキングシーンは大興奮でした(笑)。音楽モノが好きな方も、推理小説好きの方にも、握りこぶしでおすすめします。とにかくすごいです。

  • 電飾煌くパリの街。音楽院の天使たちはハッキングに興じる。<br>
    人々を狂わす天使の歌(カント・アンジェリコ)。それを奏でるのは、男性でありながらソプラノの歌声を持つ去勢歌手(カストラート)。<br>
    サイバーバロックオペラ……らしい。バロックの時代に既に電気が使えるようになっていた、という仮定の下に話は進む。ハッキングの謎を巡り、何人もの人物が交差する。<br>
    ハッキング云々よりも歌の描写がもの凄く良い作品。第九場は歌を少しでもかじっている人には、かなり面白く読めるはず。「音楽は歓びを与えるもの」。その真髄が見れる。

  • 男性でありながら、ソプラノの歌声を持つカストラート。その天使の歌声は人を狂わせる。少しでも声楽をかじった事のある人には、一読をお薦めする。第二幕、第九場の音楽の描写は見事。

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著者プロフィール

1966年茨城県生まれ。茨城大学卒業。
お茶の水女子大学人文科学研究科修士課程修了。
1995年、第6回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作『ムジカ・マキーナ』でデビュー。著書に『アイオーン』、『赤い星』など。編書に『時間はだれも待ってくれない 21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集』(東京創元社)がある。2012年、『カラマーゾフの妹』で第58回江戸川乱歩賞を受賞。ほかの著書に『翼竜館の宝石商人』などがある。

「2022年 『大天使はミモザの香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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