天魔信長

著者 :
  • 講談社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062085519

感想・レビュー・書評

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  • ホントは3.5点ぐらいだね。この人の作品にしては
    前向きだし。(尾張統一から桶狭間までを記載)

    最初、【天魔】という題名だからまた残虐性を
    主眼にしてるのかな〜とおもったら違ったね。

    天賦の器量を授かった信長は生まれたときからの孤独を
    内包しつつ人間としての成長・不安定さを自覚して
    生きてること、ただし周りからは悪魔として捕らえられない
    天賦の器量しか見えない悲しさを表現してる。

    (でも愛されることのみを信じた愛妾:吉野とシンプルに
     物事をみて天才であり信長に近い才能をもつ秀吉だけが
     人間信長をみてるところで信長の孤独をより表現
     してる感じ?)

    そんで作者からしたら桶狭間以降はつまらないんだろうね。
    ある種、桶狭間の時の人知を尽くした信長は
    奇跡的な条件も合致し勝利する。

    この時から信長は自分の器量にも自信をもち天賦の
    器に人間としての信長が追いついたので。

  •  「天魔」と言うタイトルからして、後半生の虐殺に絡んでいるのかと思いきや、意外にも桶狭間までのみ。特に「魔」の意味は感じられず。
     同族同士の争いが、細やかに書かれているが、全般に信長の気持ちは良くわからない。

  • 桶狭間の戦いまでを描いた作品
    タイトルからすると多くの「根切り」
    をする信長の話かと思った
    詳細な書き方は史実(信長公記)に忠実
    じゃないのかな
    お狂いの様子=踊り狂い、周囲のものも
    巻き込んでいくのは秀吉のイメージだった
    ので新鮮に読めました
    天魔とは部下へ絶対服従のみ求める峻烈な
    性格や行動をさすのかな?

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著者プロフィール

(たかはし・なおき)1960~。東京都生まれ。1992年「尼子秘話」で第72回オール讀物新人賞を受賞。1994年、「悲刃」で第1回松本清張賞候補。1995年、上記作品収録の『闇の松明』が山本周五郎賞候補となる。1996年、「異形の寵児」が直木賞候補になり、1997年、同作及び「非命に斃る」収録の『鎌倉擾乱』で第5回中山義秀文学賞を受賞するなど、本格的な歴史作家として活躍している。著書に、『日輪を狙う者』、『山中鹿之助』、『大友二階崩れ』、『虚空伝説』、『異形武夫』、『湖賊の風』、『裏返しお旦那博徒』、『平将門 射止めよ、武者の天下』、『霊鬼頼朝』、『天皇の刺客』などがある。

「2021年 『小説集 北条義時』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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