OUT(アウト)

著者 :
  • 講談社
3.65
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本棚登録 : 1420
レビュー : 210
  • Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062085526

作品紹介・あらすじ

雅子、43歳、主婦。弁当工場の夜勤パート。彼女は、なぜパート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか?自由への出口か、破滅への扉か?四人の女たちが突っ走る荒涼たる魂の遍路。魂を揺さぶる書下ろし犯罪小説。

感想・レビュー・書評

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  • 弁当工場で働く、普通(でも少し生活は破綻している)の主婦たちが、死体をバラバラにするお話。

    なんで最初に雅子が夫を殺しちゃった同僚を助けたのかわからないけれど、そこから始まる物語。

    その時のちょっとした決断で、どんどんOUTになっていく。

  • 弁当工場で夜勤をする4人の女たち
    女たちはそれぞれあまり豊かな暮らしはしておらず
    家庭にも問題があるという共通点のある女たちだった
    ある日小さな子供を2人抱える若い主婦が夫を絞殺してしまい
    そこから4人は大きな秘密を抱えてしまう

    次第にお金のために変わって行く女たち
    闇の中で女たちをゆっくり追い詰めるかつての犯罪者
    人間の内側にある闇を描きながら地獄へと向かっていく

  • 僕の乳首に
    スナップボタンの凹の側が
    糸で縫い付けてあって、
    彼女に
    スナップボタンの凸側が糸で縫い付けてある。

    熱を持って触るのも痛いのに
    2つのボタンをくっ付けて引っ張りあう。


    読み終わった後に
    そんな妄想が浮かんだ。

    抑圧された生活を
    抜け出せるのであれば
    それはどんな形でも幸福なのかもしれない。

  • はじめて桐野夏生の本を読んだけど・・・はまってしまった。

    文体が非常に濃密で,文章がずっしりと心にのしかかってくるような感じ。
    ストーリー展開も良くて先を読みたくさせる。

    個人的にはもっともっとバッドエンディングを期待していたので,ちょっと物足りない感じはあるけども,
    他の作品も是非とも読んでみたいと思ってしまった。

  • ちょっとしたことで日常を踏み外すダークサイドへの話。なんだか危うくて怖いのだけど、つい読みふけってしまった。自分こそは安全な生き方って思っていても、そんなことないのかもしれない。介護や孤独やお金の苦悩、本当に誰でもそこから陥ってしまうことがあるかもしれないし。もちろん理性が働き、殺人やその加担することはないけど、とはいえ人間の奥底に潜む感情はいつ爆発するかわからないってことは誰しもありそうな気がする。主人公の雅子の孤独は、ちょっと自分にも持ってそうだ。誰も幸せにならない話なのに、ひきつけられてしまった。

  •  香取雅子、義母の介護に縛られる貧乏なヨシエ、見栄っ張りで堕落的な邦子、歌舞伎町通いの夫を持つ弥生、の
    4人は弁当工場で夜勤バイトをする仲間だった。女に深入りしすぎた弥生は店のオーナ佐竹と喧嘩して帰り、
    弥生に当たったが逆に殺害された。仲間3人がバラバラにして生ごみとして捨てたが、杜撰な邦子により見つかる。
    警察が喧嘩相手の佐竹を容疑者と勘違いし、4人は警察の目を逃れるが、逆に佐竹に追われる事に。
     弁当工場の警備になりすました佐竹に邦子は殺害され、弥生は夫の保険金5千万を奪われた。佐竹は昔殺した
    強気で生意気な女と雅子を重ね合わせ、最後は工場近くの廃墟に連れ込んだが、逆に雅子に殺されてしまう。
     雅子は誰も知らない場所で新しいスタートを切るような終わり方。毒々しい内容だった。夫殺しの警察の調べの
    状況や結末については出て来なかった。

  • ばれたらどうする?ずっとハラハラ。人狼ゲームのごとき探り合い。雅子のたどりつく先は…沼からOUTできたのだろうか。

  • 読了日2010/02
    この作者の作品はいつも同じ雰囲気が漂ってる気がする。
    暗く淀んだ空気が背景にあって、奈落の底に落とされていくような感じ。
    でも、これが私には心地よかったりする。不思議と・・・・危ういな・・・(笑)

  • 2017.3.18

  • ドキドキ感でだーっと読める作品。

    出てくる人がどの人も問題を抱えており、また描写も細かいので実際にいそうだと思えてくる。

    特に邦子のグズっぷりにイライラさせられた。


    随分前の作品であるものの古さは感じない。

    ラストが個人的にはあまり好きではなかった。

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。成蹊大学卒業。1993年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞、1998年『OUT』で日本推理作家協会賞、1999年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、2004年『残虐記』で柴田錬三郎賞、2005年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、2008年『東京島』で谷崎潤一郎賞、2009年『女神記』で紫式部文学賞、2010年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞、2011年同作で読売文学賞を受賞。2015年、紫綬褒章を受章した。近著に』『奴隷小説』『抱く女』『バラカ』など。

「2016年 『猿の見る夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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