ピアノの音

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 21
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062086288

感想・レビュー・書評

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  • 芥川賞受賞作家の庄野潤三氏のエッセー。
    他人の日記を覗いているようで面白かった。
    ここまで仲の良い家族、憧れる

  • このシリーズを読み始めて3冊目。
    この一冊前に読んだ本にアメリカ滞在で著者が教わった、ホームパーティに呼ばれたときや何か頂き物をしたときに簡単でもいいからすぐにサンキューカードを送りなさい。というアメリカの流儀(・・・?)を帰国してから子供に習慣づけた、その孫もそれに習って、おじいちゃん(著者)やこんちゃん(著者の妻)に何か頂いたり、連れて行ってもらったり食べさせてもらったときはハガキを送る。その手紙のやりとりを読むと、こういうのっていいなあとわたしも実践するようにした。実家に帰りごはんを一緒に食べたときや、母と二人で出掛けた後などハガキを書いて送った。まだ二通だけど続けていきたい。

     著者の生活は今では(昔もか・・・)上流にあたるといえる。頂いたり、差し上げたり、観に行ったり、見に来たり、喜ばれたり、喜んだり、なにかが出て行くとなにかが入ってきて、それが金銭のやりとりのみではないし、儀礼的なものだけでもない。それでも何かしてもらったりもらったりする方が恐縮してしまうものだ、そこにハガキを送ることが重要に思える。何かを物で返したり、お金を渡す現実的な手段もあるけれど、ハガキ一枚投函することぐらい誰にでもできるし(わたしにもできるし)、ことばにすることそれを伝えることは物品の例えば・・いくらで買ったとかいう価格に対して返す金額のものを揃える算段より自然なんではないか・・・どんな些細なことにも心くばりを意識したい。ハガキを書いてお礼するっていいなあ。
     ハガキに限らず、そこのお宅へ伺ったとき留守である場合なにか一言メモを書き残すとか。ちょっとした会話、ちょっとした言葉を省略してしまうからこそできる関係への壁を低く、低くすることができるんではないか。言わない・聞かないからこそわかりあえてる感のせいでいろんなこと、損してきた気がします。省いた分。

  • 小高い丘の家に住まう晩年の夫婦の穏やかな生活。娘や息子たちは独立して
    家を去ったが、夫々家族を伴って“山の上”を訪れ、手紙や折々の到来物が
    心を通わせる。夜になれば、妻が弾くピアノに合わせ、私はハーモニカ……。
    自分の掌でなでさすった人生を書き綴る師伊東静雄の言葉を小説作法の指針に
    書き続けてきた著者が、自らの家庭を素材に、明澄な文体で奏でる人生の嬉遊曲。

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著者プロフィール

(しょうの・じゅんぞう)
1921年(大正10)大阪府生まれ。九州大学東洋史学科卒業。1955年(昭和30)『プールサイド小景』により芥川賞受賞。61年(昭和36)『静物』により新潮社文学賞受賞。65年(昭和40)『夕べの雲』により読売文学賞受賞。日本芸術院会員。2009年歿。

「2022年 『小沼丹 小さな手袋/珈琲挽き【新装版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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