- Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062086660
感想・レビュー・書評
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1997年講談社発行の単行本。半数以上に見覚えあり。文庫版で既読か。さて、印象に残ったのは『蛙吹泉』なんか中途半端な気がするが、なぜか印象に残る一遍。『西施と東施』西施の逸話から膨らませた話だが、当時の世相とかをうまく取り込んで面白い一遍。『茶王一代記』日本ではマイナーな時代だがこの時代を取り上げること自体が田中芳樹らしい。主人公の際立たせ方もうまい。敗戦の後の楊行密の描写は田中さんらしい。『汗血馬を見た男』陳舜臣さん作といわれると私は騙されそう。イメージっておそろしい。
作品そのものではなく舞台に納得いかないのが『范増と樊噲』。項羽陣営としてはこの時点で劉邦を罪を着せて殺そうとする意見が出るところまでは納得できるが、それを超えて宴会の場で謀殺しようとまでするだろうか。あの剣舞の場面は作り事めいてるような気がする。
掲載作の作者と作品名。宮城谷昌光『指』。安西篤子『曹操と曹丕』。井上祐美子『潔癖』。新宮正春『方士徐福』。田中芳樹『茶王一代記』。東郷隆『九原の涙』。伴野朗『汗血馬を見た男』。中村隆資『西施と東施』。藤水名子『范増と樊噲』。真樹操『屈原鎮魂』。森福都『蛙吹泉』 -
著・宮城谷昌光 安西篤子 伴野朗 井上祐美子 中村隆資
新宮正春 藤美名子 田中芳樹 真樹操 東郷隆 森福都
図書館から借りました
歴史物。短編集。
中国、古代。一つだけ、近代。
一つ、すでに読んでたものが混じってた。(潔癖・・・ケチで潔癖な男の話)
田中芳樹はさすがに読みやすい。(茶王一代記・・・お茶のために戦った男)
思わず笑ったのが「屈原鎮魂」。すごい皮肉。著者、真樹操。今度は、単品で探して読もう、と思った。
中村隆資はなんか読みにくかった