ガラスの麒麟

著者 :
  • 講談社
3.42
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本棚登録 : 208
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062087575

感想・レビュー・書評

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  • 初読みの作家さん、今から20年余前 作者30歳前後の作品です。この作品で日本推理作家協会賞を受けているけど、なかなかよく出来た短編連作で女高生にありがちな心理を綾に日常的な謎解きが進行する。最後まで緩み無く一気に読むことが出来ました。結構好きな作風でした♪ ほかの作品も是非読んでみたくなりました。ご本人はその後 大病を罹患されているので近作にも興味あります。

  • 20170619

  • 連作ミステリーだけど、繊細な心理を描いているので全体としてミステリーというより青春小説の印象。良かった!

  • 安藤麻衣子の殺人事件から始まる物語。不思議な魅力や、危うさのある麻衣子の謎を追いながら、養護教諭の神野先生の心の傷をほどいていく。柔らかなミステリ。加納朋子さんのミステリって感じでした。

  • 2012.5図書館で借りて読了。
    連作短編集。
    ・ガラスの麒麟
    ・三月の兎
    ・ダックスフントの憂鬱
    ・鏡の国のペンギン
    ・暗闇の鴉
    ・お終いのネメゲトサウルス
    各話の中の出来事はその中で解決されていくが、全編を通して関わり続ける事件は、最後に解決する流れになっている。

    女子高生たちが投げかける言葉が心に突き刺さりますね…。「意味のない生は嫌だ。だけど、無意味な死はもっと嫌だ」という麻衣子の言葉は、その一行を見つめたまましばらく考え込んでしまった。意味のある死ってなんだろう。

  • (収録作品)ガラスの麒麟(日本推理作家協会賞(1995/48回))/三月の兎/ダックスフントの憂鬱/暗闇の鴉/お終いのネメゲトサウルス/鏡の国のペンギン

  • 綺麗な子には綺麗な子にしかわからない悩みがあることが細やかに感じられます。他にも、学生の頃はびっくりするほど周りが見えていないという指摘(?)など、無難であろうと考えがちだった学生時代にとても身に覚えがあるものがたくさん詰まっていました。

  • 綺麗で透明で儚い、硝子細工のような連作短編集。
    こういう物語は、大好き、という執着の対象にはならないけれど、好き嫌いの範疇ではなく、理解できる、共感できるという気になってしまうところが複雑。
    最近自分が言い放った言葉とおんなじ台詞とかでてきちゃったら、もうね…。好きとか嫌いと言う前に、分かるかも、なんて安易に主観が揺らがされてしまって、すこんと深いとこが揺さぶられる、そういうのは悔しいんだよなぁ。

  • 加納さんの本って悲しくてもどこかほんわかして暖かみにある話だと思う。。「モノレール猫」「ささらさや」「てるてる明日」どれもみんなとても暖かい。

    だけど。。このガラスの麒麟は。。。重いな。。テーマが「命」だと思うのですが。。

    誰かの命を犠牲にして助かる命。ほんのちょっとの言葉で救えた命。どれをとっても取り返しのつかない終わり方でとても後味が悪かった。

    物語はひとつの通り魔殺人事件から始まります。。しかしそれは決して偶然起こった事件ではなかった。その奥深いとこには過去のあってはならなかった事件と繋がっていた。。。

    と、どこまで行っても暗いのですが。。。受け取り方の違いなのかな。。。『意味のない生は嫌だ。だけど、無意味な死はもっと嫌だ』この言葉も読後、重くのしかかってくる言葉だった。。。

  • 切ないミステリー

    自分が殺したと思い込む話

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著者プロフィール

1966年福岡県生まれ。’92年『ななつのこ』で第3回鮎川哲也賞を受賞して作家デビュー。’95年に『ガラスの麒麟』で第48回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)、2008年『レインレイン・ボウ』で第1回京都水無月大賞を受賞。著書に『掌の中の小鳥』『ささら さや』『モノレールねこ』『ぐるぐる猿と歌う鳥』『少年少女飛行倶楽部』『七人の敵がいる』『トオリヌケ キンシ』『カーテンコール!』『いつかの岸辺に跳ねていく』『二百十番館にようこそ』などがある。

「2021年 『ガラスの麒麟 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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