キリンと暮らす クジラと眠る

  • 講談社
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感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062091602

感想・レビュー・書評

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  • アクセル・ハッケが博物学に大胆に新しいアプローチを試みる。熊と親密になる方法を考察し,キリンと都会暮らしをするなど,常識の殻を破る発想がユニーク。ゾーヴァ 絵

  • 短いお話しが沢山入っていて読みやすかったです。ウサギのお話しとペンギンのお話しが好きです。

  • 〝遥かな大昔、神はこの地球に沢山の生き物をお創りになった〟・・・南ドイツ新聞の記者を長年務めたハッケ&絵の魔術師ゾーヴァのベストパ-トナ-が、生き物たちのユニ-クな姿や形、生態の不思議、独創性に着目し、セキセイインコ、フラミンゴ、クジラ、ハイエナ、ニワトリ、ニシン、ゴキブリ、ワニ、ヒキガエルなどの隠された生活に素朴な疑問を投げかけた、ユーモアとウイットにとんだ世にも不思議な博物図鑑。・・・咬みつくワニ革のハンドバック、燕尾服を脱いだペンギン、透明になるカメレオンなど、26種の夢想世界へようこそ!

  • 作家の方や挿画の方のことについて何も知らないまま、タイトルの雰囲気から小川洋子さんの『猫を抱いて象と泳ぐ』を連想して手に取りました。生き物をお題にした26編のエッセイのような考察のような独り言のような問題提起のような?短い文章と、印象的な挿画で構成されていました。残念ながら作家さんと呼吸が合わなかったようで、字面を追いかけるだけの上っ面をぺろりと撫でるだけのような感じで読了してしまいました。熱心なファンの方もいらっしゃる作家さんと挿画家のペアだそうで、個人的に水が合わなかったのが残念です。勝手に期待して勝手にがっかりしてどうもすみません、という気持ちです。

  • 不思議な話。最初は「どこまでが本当でどこからが嘘なんだ?」と思って読み始め(大人っていやね)、最後の方は、そんなことは些末なことだな、と思う。それがファンタジー。ファンタジーだけどちょっと哲学的で、シニカルで、大人味。
    時々読み返して、大人のファンタジーを味わいつつ、中学生高校生で読んだ時とは違う読了感を味わう。
    面白かった!という単純な感想じゃなく、ちょっと複雑な気持ちになる(社会にちょっぴり揉まれたからわかる哀愁とか)。

  • 贅沢な大人向け絵本。
    (すべての動物に絵があるともっとうれしいんだけど)
    もちろん、子供の頃にこの本に出会っていれば、人生はもっと豊かになる。

    カメレオンのちょっとした仕掛け。
    ペンギンの逸話?・・・どれも想像を超える動物論。
    どの絵も壁にかけて飾りたくなる。
    このシリーズの原画展など、企画して欲しい!

  • いろいろな動物や虫たちに関する意外な生態や歴史が語られ、動物学から実用書っぽいもの、詩文に至るまで幅広く引用がちりばめられて、全体に空想のお話をミックスしてある。ユーモアたっぷり、ちょっと毒もありつつ豊かに伸びあがっていく想像の世界がすごく楽しい。

    愛される鳥カッコウ、感情色のカメレオン、考えるサイ、夜の森に消えるグレートデーン。おしゃれフラミンゴにファッション誌を見せ、窓の外をゆくニシンの群れを眺めて、キリンの首を登って、星とキスをする!

    どこまでほんとう?って頭がわくわくしてくる。実際のところ、別にどこまで本当でもいいのだ。どこまでもほんとうって思えば、世界がお話と一緒にぐんぐん伸びて広がる。
    「ちいさなちいさな王様」もそうだったけど、ずっと口の中で転がしていたい飴玉みたいな本。とっても好き。

  •  鱗の下のワニの肉は、じつは白くてやわらかいそうだが、なんだかそれが、ぼくには意外だった。
     もしかしたら、ワニは今とちがって、昔はもっと優しくおだやかで、愛情豊かな動物だったのではないだろうか?
     ただとてもナイーブで傷つきやすかったために、自分がさほどまわりに好かれておらず、友だちになってくれる相手も少ないと知って、すっかり失望してしまったのだ。それで、あのように内向的になってしまった、そうは考えられないだろうか?
    (P106)

  • だいすきな本


    きれいな絵と
    膨大な博物学知識と
    大きな想像力とを
    かきまぜたお話なのに
    きちんと物語

    色とりどりな世界に
    ひきこまれ


    ほんとは美しいヒキガエル
    クジラの宇宙
    ドメスティックなウサギ

    学術書の引用と
    詩の引用が
    たくさんでているのだけど、
    こんなにもロマンティックなら全部読んでみたい

    生きていくことはなんてロマンティックなのだろう

  • 20余あまりの動物についてハッケさん独特のユーモアで紹介してくれる、ご本人曰く「博物学入門書」。それぞれ数ページずつなので夜寝る前に読むのがとてもおすすめです。ほっこり不思議な温かい気持ちに包まれて、ぐっすり眠れます。。。

    なのですが、クジラのページで唐突かつ痛烈な日本批判があり目が覚めました。出版から20年以上経ちますが、いまだ複雑な問題です…。

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著者プロフィール

1956年、ブラウンシュヴァイクに生まれる。南ドイツ新聞の記者を経て、2000年よりフリーの作家として独立。南ドイツ新聞の週刊マガジンのコラムニストも務める。著書に『ちいさなちいさな王様』『キリンと暮らす クジラと眠る』『冷蔵庫との対話 アクセル・ハッケ傑作集』『クマの名前は日曜日』『プラリネク』など。


「2019年 『僕が神さまと過ごした日々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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