つきのふね

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062092098

作品紹介・あらすじ

あたしはちゃんとした高校生になれるのかな。ちゃんとした大人になれるのかな。ちゃんと生きていけるのかな。壊れやすい心たち。

感想・レビュー・書評

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  • 一歩間違えると誰でも心の病になる。それほど、
    今という時代は生きにくい世の中、
    いつの世でも同じだったろうけど
    特に10代はそうだ。
    不登校、いじめ、ちょっとのボタンの掛け違い、
    言葉の行き違い、弱くなったのか、ナイーブすぎるのか。

    自分は

    今こそ図太く生きてるが〜

    安心か不安しかない。
    それは信じられるか、信じられないかだろう
    一人でもいい、
    そばに一人信じられる人、理解できる人がいればどれだけ人は救われるだろう。

    立て続けに苦しいものばかり読んでしまった。

    本文よりー
    あたしはちゃんとした高校生になれるのかな。
    ちゃんとした大人になれるのかな。
    ちゃんと生きていけるのかな。
    未来なんかこなきゃいいのにー


    一番希望に満ち溢れてる時にこんな気持ちにさせる事自体かわいそう、おとなが悪い。

    智の友達ー露木幸一の手紙

    人より壊れやすい心にうまれついた人間は、それでも生きていくだけの強さも同時にうまれもってるもんなんだよ。ーこの言葉に救われる。

    幸一は信じてくれている。
    わからないけど、この信じてくれてるこころが、必ず伝わると信じたい。

  • 面白くてすぐ読めちゃうような本でした。

  • 流石、森さんですね。高校生くらいをメインターゲットにした小説だと思うけど、大人も十分読めます。心に弱さや不安を抱えてる人に。

  • このごろあたしは人間ってものにくたびれてしまって、人間をやってるのにも人間づきあいにも疲れてしまって、なんだかしみじみと、植物がうらやましい。

    今の時代は昔よりずっと大変だから、誰でもすぐに狂ってしまう。でも、狂わない人もいる。それは、きっとこの世には小さくても尊いものがあって、そうゆうものが助けてくれるのかも。


    中学生から大人まで、心が少し疲れてしまっている人に読んでもらいたい作品でした。

  • 「みんな自分のことばかり気にしすぎるんだよ!」という勝田の言葉が胸に刺さった。

  • ささやかな繋がりを大切にすること、の大切さがじーんと

  • 万引き事件を境に、仲違いをした中学生の主人公とその親友。
    その親友を想い、追いかけていた同級生の男子。
    万引き事件の際に、主人公を助けてくれた男性。
    その4人の、友情と心根のお話。

    軽く読めそうなものを、と思って手に取った本。
    ターゲットは中学生なようでしたが、親世代の私にも違和感なく、さらっと読めました。

    二人の少女の気持ちの行き違い、
    非行もあるので、素直に理解はできませんでしたが、お互いを想えばこその行き違い、多感な年ごろだからこその逃避、なるほどな、という感じでした。

    心を病んでしまった智さん。
    外国にいる友人の手紙の『人より壊れやすい心にうまれついた人間は、それでも生きていくだけの強さも同時に生まれ持っているもんなんだよ。』という言葉、
    勇気の出る、大切なフレーズだと思います。

    目的としていた、軽く読める本、
    目的達成。
    とても読みやすい文章で、一気読み。

    明るい未来の見える終わり方に、大満足。
    最後の手紙には、泣かされました。

  • あっという間に読み終わりました。
    自分を必要としてくれる人は必ずいる。

  • 優しい文書が良かった。
    読みやすかった。
    女子中学生の日常や心情が書かれていて良かった。


    この本を選んだきっかけは「森絵都さん」で図書館で探していて目に付いたから。

  • 居場所がなかった主人公の女子中学生が、居場所にしたのが独り暮らしの青年のアパート。
    真面目に自分の仕事をしようとしている青年。
    読み進めると、その青年のことがだんだんと分かってくるのですが、ネタバレになるので、ここでは述べません。
    町では連続放火事件が起こるなど、不穏な空気が漂っています。
    そして、クライマックスである事件が起きるのですが・・・。

    中学生向きに書かれた作品かもしれませんが、すごく良かったです。
    短めの作品ですが、過不足のない構成が見事で、物足りないと思うこともなかったです。

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著者プロフィール

森 絵都(もり・えと):1968年生まれ。90年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。95年『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞及び産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、98年『つきのふね』で野間児童文芸賞、99年『カラフル』で産経児童出版文化賞、2003年『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞、06年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞、17年『みかづき』で中央公論文芸賞等受賞。『この女』『クラスメイツ』『出会いなおし』『カザアナ』『あしたのことば』『生まれかわりのポオ』他著作多数。

「2023年 『できない相談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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