アルペジオ

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062093408

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  • 151113図

  • <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062093405/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51JKQ4HHQHL._SL160_.jpg" alt="アルペジオ" style="border:none;" /></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4062093405/yorimichikan-22" target="_blank">アルペジオ</a><br />(1998/10)<br />新津 きよみ<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062093405/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
    <blockquote><p><strong>女は拳銃に運命を、警官は音楽に人生を賭けた。
    女は夢みた結婚生活が夫の暴力で破綻し、家を飛び出した。
    男は警視庁音楽隊でクラリネットを吹いている。
    違う道を歩んできた2人の人生が、いまアルペジオ(分散和音)を奏でる。
    新境地を拓く書下ろしサスペンス野心作!

    「そういえば、良介さん、いま警察にいるって知ってる?」
    どきっとした。垂水良介。大学2年の夏まで、1年間あまり交際していた男だ。
    「警察官なんて、意外よね。良介さん。音楽好きでもの静かな感じだったでしょう?」
    あの細くてしなやかな指でクラリネットのリング・キイを押さえていた良介と、警察官という職業とが結びつかなかった。――本文より</strong></p></blockquote>
    一時期つきあい、やがて未熟さゆえの他愛のない理由で別々の道を歩いていた由布子と良介の物語である。
    由布子は身長の低さによるコンプレックスから、背が高く逞しい男と結婚し、暴力を振るわれて家を出る。
    良介は警察官になり音楽隊に配属されてクラリネットを吹く。
    由布子は長身の逸美に世話になり、偶然拾ってそのまま持ってきてしまった拳銃を彼女に売る。
    良介は上司で長身で優秀なクラリネット奏者の橋爪の豪邸に招かれ、立派なクラリネットをプレゼントされる。
    ふたりは、別々の場所でそれぞれに重すぎる荷物を背負い、違う人たちと関わりながら別々に生きているはずだった。いつしか引き合うように糸が撚り合わされるまでは・・・・・。

    由布子と良介それぞれ(特に由布子)の平穏とは言えない人生が悩ましく苦しくなるようである。根底にあるのが、背の低さという他人にはなかなか理解されないコンプレックスであることが、現実味を増し、胸を打たれる。途中で逸美の哀しい人生も撚り合わさって、ますます目が離せなくなる。一気に読ませる一冊だった。

  • 小説。暴力夫を持つ女性が拳銃と弾丸を手に入れてしまうところから始まる物語。交通事故の加害者に家族を奪われた復讐を果たしたい女性が引き寄せられるように出会い、同時進行で、主人公の昔の恋人もまるで共鳴するように知らず距離を縮め始める。アルペジオの説明が作中にあるのを過ぎたあたりから、それぞればらばらに動いていた歯車が絡み合う自然な流れが出て、テンポ良く進む。身長のコンプレックスや中学生からラブレターをもらうエピソードなど、手抜きのない丁寧さで、人物の心理描写も細かく、物語に厚みがあって読み応え満点。一点の不満もない一作。

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著者プロフィール

長野県生まれ。一九八八年『両面テープのお嬢さん』でデビュー。二〇一八年『二年半待て』で徳間文庫大賞を受賞。『女友達』『トライアングル』『ふたたびの加奈子』など多くの作品が映像化されている。主な著書に『夫以外』『ただいまつもとの事件簿』『セカンドライフ』『妻の罪状』など。

「2022年 『おいしい旅 想い出編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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