ぼくにとっての学校―教育という幻想

著者 :
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本棚登録 : 27
感想 : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062093606

作品紹介・あらすじ

小中学校時代、三分の一しか出席できなかった落ちこぼれが、学問を志し、苦学しながら外国語を習得、独自の発想法で動物行動学界のリーダーになるまでの全軌跡。

感想・レビュー・書評

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  • NHK朝のラジオでの話が好評で、そのしゃべりの雰囲気を本にしたいと、系統だてたしゃべりを基に文章を書いた本ということだ。

    作成当時京大を定年退職し滋賀県立大学の学長をしていた。自らの小中高大、院の生活、農工大の講師の頃、動物行動学のこと、熱帯での調査、日本動物行動学会設立、大学、文化についてなどを語る。

    専門の動物行動学からみた人間や大学についての考察がおもしろい。
    動物が成長するのに行う行動~いつ何を食べるかとかどう鳴くかとか~は遺伝的プログラムにより決められているが、適切な時期に学習しないと遺伝プログラムは具現化されない。なので遺伝と学習は対立するものではない。

    また、うまいプログラムをくみ上げた集団が生き残り進化しており、進化自体には目的も何もない。生き残りえたものが生き残ったにすぎず、人間もそうである。

    大学は非常に自由に、とにかく学問的にやっている研究があらねばならず、それがある時なにかのかたちでぱっと役に立つ。

    文化は辞書では「本能あるいは遺伝でない人間活動を文化という」とでているが、遺伝プログラムと学習は対立するものではないので、文化についてもそういえるのではないか。

    言語をみると、あらゆる言語は主語と述語がある。文化のちがいではなく、その文化のちがいによってちがう形で具体化されている基本的プログラムは何なのか?という事を理解する必要がある。

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著者プロフィール

【訳者】 日高敏隆 (ひだか・としたか)
1930年生まれ。京都大学名誉教授。2009年歿。

「2018年 『利己的な遺伝子 40周年記念版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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