- Amazon.co.jp ・本 (569ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062094887
感想・レビュー・書評
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先に完結編を読んでしまった後にシリーズ1作目を読んだわけですが、それでもスパイ小説として十分におもしろかったです。
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逢坂剛は、百舌シリーズ、禿鷹シリーズ、岡坂神策シリーズなどハードボイルド的な作品が有名だし面白い。最近では、西部劇小説や、長谷川平蔵シリーズなどの時代小説といった毛色の違う作品も魅力的でよく読んできた。しかし、逢坂剛の原点は、なんといってもスペインが舞台の作品。カディスの赤い星など単発の作品は読んできたが、なんと有名なイベリアシリーズは、二作目の遠ざかる祖国しか読んでないことに気がついて、まずはこの第一作イベリアの雷鳴に着手した。
第二次世界大戦の始まりのスペインを舞台に、北都昭平という日本人のスパイが諜報活動に活躍するが、彼がこの作品のキーマンではなく、彼に関わる人々が時代の中で人生を翻弄され事件に巻き込まれていく。北都は諜報員で工作員ではないので、はでなアクションシーンはないが、007ばりに女にはとてもモテる。話の展開も人物描写も魅力的で面白い。エンディングは、次に続く感があり、二作目である遠ざかる祖国を早速読み直そうと思っている。
このシリーズは、講談社文庫で出ていたが、いまは絶版になっているようで、古本か電子版でなければ手に入らないのが残念。
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読み終わってから続編があることを知った。
中々面白かったので続きがあるのが嬉しいやら悲しいやら。