薬子の京〈下〉

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 35
感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062095037

作品紹介・あらすじ

平安遷都の光と闇。稀代の悪女か、薬子をめぐる愛と王権の行方を描く傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 今はウィキペディアがあるから検索しまくり。だけど、この時代の女性が主人公の小説は少なからず読んでいるのでまぁ~するする進む。

    クライマックス場面の凄いこと凄いこと!

    女性はこうあるべき、と言うことではなく、こうあって欲しいと自分も含め切に思う。

    いやいや、非現実的だけど、歴史上にはこういった悲劇が多々あったこと、下々の私たちも知識としてはわかってましたが。

  • 桓武帝崩御。平城帝即位。右大臣は内麻呂で、皇太弟は賀美能親王。東宮大進として内麻呂の次男坊・冬嗣が登場。薬子は尚侍になった。滅多に子供達にも会えないし、縄主は女を作るしで、ちっとも楽しくなさそう。アラフォーだしなあ。
    そして段々に出て来た、仲成の悪い酒癖(笑)。
    薬子視点の話だけあって、どこまでも平城帝は「気の毒な人」扱いで、内麻呂や嵯峨帝が悪役。
    永井路子『王朝序曲』とはかなり時代が被っているにも関わらず、だいぶ個々の印象が違う。まあ、あっちは冬嗣目線ですからね。
    そして我らが業平の父・阿保親王は出て来なかったよ。

    政治向きばかりに強くて、風流なことにはとんと疎い、という薬子の造形が心憎い。

  • いろいろ、わかりにくい部分はあったが、なかなか興味深い小説だった。
    歴史好きには、おすすめかも。
    まだ、武士というものがいなかった時代なので、帝のまわりでの権力争いは公卿の権謀術数の世界。
    怨霊などもはびこり、ドロドロっとした時代だったんだな、という感じ

  • 安殿親王は桓武天皇の死後即位(平成天皇)するが、病弱で4年ほどで退位し上皇となる
    政治に全く素人の安殿は冷遇され、余生を生まれ故郷の奈良で過ごしたいと願う。奈良での和歌三昧生活を共に過ごそうと貴族に声をかけたのを謀反と逆手にとられ、追われることに。
    上皇はかろうじて東大寺に逃げ込むが薬子はトリカブトを服んで自害する

  • 薬子は「母性愛の人」だと思った。 
    安殿をその羽根で包みこんで一生懸命に守ってる… 
    ただ、それが裏目に出てしまうばかりに… 
    読んでいて もどかしかった。
    安殿と薬子が可哀相で可哀相で… 
    歴史はほんと勝者のものですね。 

     ある本に、「宮廷の神を祀るのは妃の役目で、薬子にはその霊力が足りなかった」という内容を見た事がある。
    本書『薬子の京』では「内侍所の仕事は、巫女が神の御意志を聞いて帝に伝え、帝の御意志を神の御意志として人々に‥‥」という内容のか所がある。薬子は尚侍。霊力のことが頭を過ぎった。


    〜・*・〜・*・〜
    〜目次〜
     桓武帝崩御(承前)
     尚侍薬子
     伊予親王事件
     平城譲位
     萱の御所
     夢の平城京
     破局

  • 一般に「悪女」と言われる女性の人生は
    盛りだくさんで面白いです。

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著者プロフィール

1929年3月31日神戸市に生まれる。15歳から小説を書き始める。関西学院大学、同大学院に進学しドイツ哲学を学ぶ。『処刑が行なわれている』(69年・審美社)で田村俊子賞、『鬼どもの夜は深い』(83年・新潮社)、「響子シリーズ」(88~94年・新潮社)、『隅田川原』(82年・集英社)、『女性のためのギリシア神話』(95年・角川書店)など多数。50歳を過ぎてギリシアに長期滞在し、ギリシアの神話・悲劇を通して男女の差異に注目。そのジェンダーの視点を日本の古典文学に応用した多くの作品がある。半年以上を過ごした山寺で、そこに集まる猫たちとの交流を描いたエッセイ集『今は昔、猫と私の関係』(2002年・講談社)には、猫好きの人柄がよく表れている。2003年4月24日歿。

「2005年 『くろねこたちのトルコ行進曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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