呼人

  • 講談社 (1999年7月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784062096386

みんなの感想まとめ

人間の一生における成長や変化を描く本作は、幼さを保ちながらも社会の厳しさに直面する姿を通じて、人生の多様な側面を浮き彫りにしています。著者の独特な語り口は、主人公の視点をあえて制限することで、読者に考...

感想・レビュー・書評

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  • 水源を目指して旅に出た小6の夏休み。かつての仲間は大人になりそれぞれの道を歩んでいる。だが、呼人だけは12歳のまま、子どもの目で世界を見つめていた。


    何に主題を置いてよいのか分からなかったけど、社会に対する風刺・警告のようなものを感じた。戦争・雇用や金融不安など当時問題視されていたことがらが確定した未来が描かれていて、過去実際に起きた事件などが織り交ぜられているせいか、今読んでいるこちらはそうではないと知っていながらも真実味を感じてしまう。悪い予想ほど意識してしまうということかもしれないけれど、実際原発事故はフランスではなく日本で起きてるし。

    以降ネタバレ含む

    医学に詳しいわけではないので言えたことではないかもしれないけれど、成長ホルモンストップ→NK細胞活性化→不老不死と言うのはどうなんだろう?
    妊娠する前ならいざ知らず、母体に薬を投与して3か月の胎児の遺伝子が変化するのだろうか。12歳の男の子に生殖能力があるのか・・・?まあそう言ったことは舞台装置で張りぼてでも構わないのだろうが、中途半端にそれらしくなっていると気になってしまって入り込めない。
    そのせいか永遠の命とか生まれてきた意味などという方は上滑りになってしまった気がする
    全体的に詰め込み過ぎか。

  • 野沢尚で一番良かった。生まれた年が同じで出来事が自分と重なっていつつ途中からフィクションが混ざっていて、刊行年から先は想像の未来が的はずれなのも良かった。

  • この作家さんのことあまり知らないけど、全体的に情感に乏しかったり、想像力が欠けているのは主人公目線の「あえて」なのかな。そうだと思うけど、その語り口があんまり私とは合わなかった。でも仕方ないよね、私はもう大人なんだし...
    上記したように語り口は想像力に欠けていて、だけどその年に起こったことや経済や世界情勢なんかはたくさん書き込まれる。なんでこんなこと書くんだろうって思ったけど、最終的に意味があったので良かった。
    母親がなんでああいう思想に走ったかがよく分かんないままでした。

  • これも再読.高3?のとき以来かなあ.
    野沢尚という人の書く思考はとても綺麗で.
    この人がイメージしていた未来と,今は近くて遠い感じ.
    いま生きていたらどんな題材で話を書いてくれたのかな.

  • 長編小説。12歳を迎えると成長が止まってしまった主人公と普通に成長をしていく幼馴染たちが、世界を股にかけて、その成長が止まった謎を解き明かすのを軸に、友情を織り成していく物語。佳境に近づくに、緻密なバックボーンとグローバルな視点、壮大な構想に驚かされる。単純なようで一筋縄でいかない愛情が場面場面で使われているが、ストレートな使われ方が一番胸を打つ。それが狙いでもあるのだろうけど、あまりにも入り組んだ母の思いは、少なからず狂気を覚える。最終章は2010年が舞台。破滅に向かって歩んでいるかの世界観は、遮眼帯をかけられた馬車馬のように、前しか見えていない流れでとても歯痒い。人間の底力を感じさせる相手を強く愛しむ想いと極論に走る狂気は、まるで太陽と北風の寓話のようでもあり、テロに大儀などないと思わされる。いろいろ考えさせられる。どう終わるのか心配したけど、希望の光が見えそうな予感に救われる。

  • 分類不可!!<br>
    今なら成長ホルモンのバランスかいな、と分かりますが、中学生のボクにはそんなこと分かりませんでしたね。<br>
    最後が……最後が切ないんですよ……。

  • メルヘンチックすぎるとこもあるが、感動した。妊娠中に読んでたせいもあって、共感できた。
    子供を不死にしたい願いはある。

  • 話の設定が奇抜でとてもおもしろいと思ったけれど、それ以上に 生きること を考えさせられました。

  • 野沢作品は久々に読んだのですが、なんだかちょっといつもと雰囲気が違うかなぁ〜って思いました。
    永遠に12歳の少年という「呼人」が主人公。
    日航機墜落の話や、アメリカの銃の事件が出てきたりして
    「実話?」って思ってしまいました。
    自衛隊に入隊したり、アメリカで金融犯罪を犯した親友達の話も出てきます。
    ちょっと難しい話も出てきたりしたけど、なかなかおもしろかったかも。
    でも典型的な野沢作品を期待して読むとつまらないかも。

  • 友情、愛情、親子の愛とすべてが書かれていて、すごい。呼人の行く末が知りたい気持ちと知りたくないような気持ちにさせられます。
    ほんと読んでよかった。

  • いろいろくっつけたせいか、長く感じた。

  •  1985年、呼人は12歳だった。友達の潤も厚介も小春も、みんな12歳だった。ところが呼人の育ての親・悠仁と妙子は奇妙なことに気づいていた。育ち盛りのはずの呼人の身長が、ここ半年まったく伸びていないのだ。彼らは呼人を病院に連れて行き、検査を受けさせる。すると、呼人はなんと、成長ホルモンの異常でこのまま永遠に12歳の身体のままになるという。原因は、母親の胎内にいた時に母親がとった薬である可能性が高いといわれ、呼人は産みの母を探す決心をする。

     この物語は、1985年〜2010年まで、全て”12歳の呼人”の目線で書かれている。当然のことながら、友達は全て成長していくわけで、呼人は一人、”不老”に対して大きな絶望をかかえる、その様子はよく書かれているなぁと思った。社会情勢をかなり取り入れてある作品なので(もちろん、発売になった1999年以降は作者の予想でかかれているので今読むとだいぶズレはある)、ものすごく勉強にはなるのだけれど・・・ちょっと話が壮大に発展しすぎてて途中からついていけなくなる感じが。結局、呼人は産みの親を探しに海外へも渡るわけだが・・・友人を伴ってまでのその行動も、ちょっと無理があるというか。厚介の自衛隊での話が一番心に突き刺さった。

  • 悲しく切ないファンタジー

  • ドラマの脚本書く人だからでしょうか、この人の小説は場景がドラマチックに感じます。

  • なかなか読み応えのある本でした。でも実を言うとあまり覚えてない。。。(>_<)

  • 12歳で成長が止まってしまった「呼人」。だけどそんな彼のまわりは成長とともに人生の辛さ、はかなさ、ダメージなどを体験していく。そんな彼らにとって永遠の12歳である「呼人」は自分の少年時代そのものであったりして「呼人」から与えられる忘れ得ない自分自身の永遠の12歳を感じて未来に向けて必死に生きようとする。
    彼らの人生の細やかな描写などすごいものがある。

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