- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062098311
感想・レビュー・書評
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高山右近が「列福」されるということで読んでみましたが、難解な言い回しや古い言葉がたくさんあって、戻って読んだり相関図のようなものを書き出してみたり、時間がかかってしまいました。読むのは大変でしたが、内容はとても面白かったと思います。
前に読んだ本では、秀吉がコエリョ、フロイス、オルガンティーノを大阪城に呼んだ時と南蛮船を見た後に、キリシタンに対する締め付けが厳しくなった理由がよくわかりませんでした。本書では秀吉の気持ちの動きがよく描かれていて、そういうことだったんだと納得できたのが良かったです。
また、追放された右近が長崎でイグナチオの霊操に熱心になり過ぎて、聖痕までできてしまったシーンは印象的でした。手足の痛みがひどくて、もう少し控えめにしようと思ったというところは、とても人間的で身近に思えました。
「ゆるやかな殉教」と言われている右近ですが、全体を読んでみて、その意味が私にはよくわかりませんでした。読みが足りなかったのだと思います。右近に関する本は他にもたくさん出ているようなので、色々読んで私なりに理解していきたいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
戦国時代のキリシタンの生き様が判った。
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信長、秀吉、家康の戦国時代にある一国を任されたキリシタン大名の話。
キリシタン故、大名取り潰しに合い、加賀藩で陪臣となるが、最後は徳川のキリシタン禁止令で国外追放され、マニラで英雄として生涯を閉じるというストーリー。事実をたんたんと書く感じで、心に何かを訴えようとする文章ではないため、ちと退屈。 -
2008/2/3:前田家時代からマニラ追放まで。……なんか、人生後半って感じでした……豊臣の禁教令の時とか期待してたのになー。登場人物は少なくって読みやすいですけど、エンタメ性は……薄いのかな……まぁ、あれですよね! 高山右近チョイスしてくる時点でそういう期待はしちゃ駄目なのかな! パードレと内藤如安は沢山でるよ!
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隠れたキリシタンとして歴史に名を残す高山右近。
でも、徳川幕府の禁教令により、
フィリピンまで逃走。
近畿地方で隆盛を誇っていた城主で、茶人も
幕府には勝てなかった。
その悲劇のスターを医師で作家の加賀乙彦氏が描く。