感情教育

著者 :
  • 講談社
3.70
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本棚登録 : 125
感想 : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062098335

感想・レビュー・書評

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  • 作者が身を削って書いているというのがアリアリと伝わる作品。だからこそ第一章、第二章のリアリティが凄まじい!!

    勿論、それは先に『小説を書く猫』を読んでしまったので背景を知っているからでは、断じてない。
    もう少し時間を置いて書けば、という気がしないでもないけど。

  • 図書館。同著者の作品「ケッヘル」が良かったので。
    恋愛ものは苦手だなと思いながら読み始めたけれど、「ケッヘル」同様、とにかく後半は先が気になって寝る間も惜しんで読んだ。
    結末よりも、とにかく子どものことが気になって幸せになってほしいと思った。

  • ひりひり焼けるような、純粋過ぎる恋。二人の女性の半生と、彼女たちが出会ってからの出来事が、つぶさに描かれています。
    出生後間もなく母親から捨てられた那智。任侠に預けられた理緒。彼女たちの母親は同じく「喜和子」だったが、同一人物であるという決定的な描写は見当たらない。
    それにしても、彼女たちの生き様を見せつけられる読者としては、運命的に出会い、結びつく二人の母が同一人物なのだと、確信を持たざるを得ない……。人妻である那智は、夫も、唯一の肉親である幼い娘も捨てて、理緒のもとへと走った。それは、理緒がまた彼女の肉親であるからなのだという気がしてならない。であるからこそ、ひどく残酷な物語なのだと感じた。

  • 初読みの作家さん。
    パラパラ〜と初めの方だけ読むつもりが止まらなくなり数時間で読了。

    レズビアンである友人と、登場人物の2人の女性を重ね合わせて読んでいました。
    同性愛はやはり異性愛とは感じが違う。激しさとか。

    話に出てくる男性がかなり憎たらしく描かれており、少し哀れな気も。

  • ラスト、二人がまた出会えたのは良かった。
    ろくでもない男性、男性のブラックな部分が描かれていて、「そうそう!こんなところがあるんだよね、男って」と頷きながら読んでた。手に入れた猫に餌をやらないみたいな。
    とにかく、女性も経済的にも自立するのが肝要だと激しく感じた。

  • どちらの人にも感情移入できなかった。
    でも出来事を淡々と紡いでいく、ほとんど事務的なように語られてく文章の持つ、その熱から目をそらす事ができず読みだしたらあっという間に完読してしまった。
    なんだか不幸な話だなと思った。ただ終始不幸だと感じた。
    だから、作者が個人的な小説だと語ったけれども、作者も不幸だったんじゃないかと思った。

    一切共感出来無いし理解もし難いけど、ただその文章の持つ力と熱量が激しくて、中山さんはほとんど分身の様にこの物語を紡いだんだろうと思った。
    そうでなけりゃこんなに目が離せなくなる訳無い。
    プラスであろうとマイナスだろうと魂の欠片が入った物は人の目を奪う。

  • ★2.5

  • 「白い薔薇の淵まで」の登場人物(塁と理緒)が重なる。
    「個人的な小説だけど、私小説ではない」とあるが、中山可穂本人の体験がもとになっているのではないかと邪推。

  • 女性二人の話。第一章で一人、二章で一人、それぞれの生い立ちの話で、三章で二人が出会ってからの話。一章二章で人物のバックグラウンドがわかっているせいか読み込める。なかなか面白い。

  • 09/09/06 追記
    「理緒の場合は那智とは逆にありあまる感情を迸らせて生きてきた。感情を殺すのではなく、増幅させ発散させる演劇という装置をわざと選んで生きてきた。よく泣きよく笑いよく恋をして、豊かすぎる喜怒哀楽を持て余しながら生きてきた。そのほうが傷つくことも多いけれど、石になるよりはましだと理緒は思っていた。二人はうりふたつの肉体を持ってはいたが、感情の育て方はまるで正反対だったのである。」
    出逢うことで啓けるもの、失うもの。失ってそれでもやっぱり、啓けるもの…


    09/08/28 中学生のとき読んだ、『弱法師』以来二冊目の中山可穂さん。『弱法師』のときは文体が苦手だと思ったけれど今回はそんなことはなくぐんぐん読んだ。それで…まだ何かがまとまらない。

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著者プロフィール

1960年生まれ。早稲田大学卒。93年『猫背の王子』でデビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞。著書多数。

「2022年 『ダンシング玉入れ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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