一絃の琴

著者 :
  • 講談社
3.50
  • (0)
  • (5)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 27
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062099158

作品紹介・あらすじ

一絃琴の音色に涙ぐむほどの感動を覚えた幼い日から、人生の全てを琴に託した女の姿を、土佐を舞台に移りゆく歳月のなかに流麗細緻な筆で描く書下ろし傑作長篇。直木賞受賞。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一本の糸から成り立つ、一絃琴をめぐる物語。
    主人公は苗から蘭子に移り変わり、
    物語中では実に100年以上もの歳月が流れます。
    琴をめぐる二人の女性の思いは対照的なのに、
    皮肉にも歩んで行く人生は似通う不思議。

    どちらかというと難解な言葉や言い回しが多いので、
    決して読みやすいとは感じなかったのですが…
    淡々とした文体ながらも読み応えがあるのは、
    やはり話の筋に魅力があるからでしょうか。

  •  土佐に伝わる「一弦琴」という琴の調べに魅せられ生涯をささげた女性の一代記…と思いきや。
     二部、三部と話が進むにつれ、物語は途中登場したもう一人の主人公との戦いの様相を見せはじめます。あくまで互いの心の中だけで進むとても静かな女の(あるいは演者としての)意地の張り合い。

     同時に、どちらが主とも言えないくらいに作中で描かれているのが、士族に生まれ育った女性のとても高い自尊心。描き様によっては前時代的な差別意識になるところを、ここではそれが否定的にではなく扱われてます。

     宮尾登美子好き。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1926年高知県生まれ。『櫂』で太宰治賞、『寒椿』で女流文学賞、『一絃の琴』で直木賞、『序の舞』で吉川英治文学賞受賞。おもな著作に『陽暉楼』『錦』など。2014年没。

「2016年 『まるまる、フルーツ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮尾登美子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ツイートする
×