だから、あなたも生きぬいて

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1630
感想 : 250
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062100588

作品紹介・あらすじ

著者は、中学2年のとき、いじめを苦にして自殺を図る。その後、坂道を転げ落ちるように、非行に走る。16歳で、「極道の妻」になり、6年間、その世界に生きる。現在の養父・浩三郎さんに出会って、立ち直り、「猛勉強」の末に、29歳で「司法試験」に合格する。現在、少年犯罪を担当する弁護士となって、4年たつ。涙もいっぱいでるけど、元気もたくさんでる本です。

感想・レビュー・書評

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  • 過去に読了していたのを再読。おさらい流し読み。

    その当時、すごく売れていた本だったと思う。
    再読すると、自分の人生の反省会みたいになっちゃった・・・(涙)
    いじめ、自暴自棄、自殺未遂、極道、再起。
    当時、この本を母から勧められた記憶がある。
    こんな人生もあるのかと驚いた。すさまじいバイタリティ!
    とはいえ、勇気をもらえるけど、どこか冷めて読んでいた私もいたように思う。

    今は更に「だから、あなたも生きぬいて」なんて言葉はかなり重いなぁ、と感じる。人はそれぞれ、としみじみ感じる私は成長してないかぁ。と己を卑下しつつ、言い訳ばかりの人生を反省。これから何ができるかな。

  • 大切な人を失って夢も分からなくなりただ逃げていた時に読んだ本。
    壮絶な人生を綴ったこの本は
    「あなたはこれほどじゃないから頑張れるでしょ?」
    ではなくて
    「今しんどいあなたの解決策になれますように」と語りかけてくれる。
    また試練にぶち当たったので再度読みたいなあ
    最悪の境遇に立たされている人こそ読んで欲しい。

  • 波乱万丈の人生、イジメから割腹自殺を図り(ちょっと引いたけど‥)非行に走り極妻にまでなる。養父との出会いから更生し弁護士に‥ホントに尊敬します。やればできる、人生頑張ればやり直しはきくんだ!そう思わせてくれる作品です。

  • # 書評☆3: だから、あなたも生きぬいて | 与沢翼の人生を変えた1冊は周囲の人間の質に人生を左右された女性の物語

    ## 概要
    - 書名: だから、あなたも生きぬいて
    - 副題:
    - 著者: 大平, 光代
    - ISBN: 9784062100588
    - 出版: 2000-02-22
    - 読了: 2021-04-07 Wed
    - 評価: ☆3
    - URL: https://book.senooken.jp/post/2021/04/07/

    ## 評価
    過去の読了本「[マネー&フリー 僕らが楽して大儲けした57の秘訣](https://book.senooken.jp/post/2020/10/17/)」や「[スーパー フリーエージェント スタイル](https://book.senooken.jp/post/2020/07/28/)
    」で言及されている通り,起業家でかつてネオヒルズ族として世間を騒がせた与沢翼の人生を変えた1冊となっている。

    半グレ状態だった中学高校時代,留置所で拘留されているところから復帰する際に,懇意にされていた祖父から渡されて慶應義塾大学だったか早稲田大学だったかへの入学,司法への道を当初志すことになったきっかけの一冊となる。

    本書は,小学生時代にいじめを受け,不良とつるみ,割腹自殺をはかるなどしながら,最後は極道の妻となるものの,そこから社会復帰して中卒から弁護士として活躍する著者の半生が描かれたエッセイとなっている。

    260ページ程度の書籍の半分がいじめ時代の話,後半が復帰の話という構成になっている。

    いじめの原因は挨拶を無視してしまったことが起因している。本人はなんとも思っていないかもしれないが,挨拶の無視はやられた側としてはけっこう堪えるものがある。

    その反動としていじめが始まるというのはありえる。もっともこれはやり過ぎだとは思うが。

    残念ながら,著者の周りに家族も含めて,幼少時代にはまともな人間がおらず,誰からも助けを得られなかった。大人になったところで,父の友人の大平三郎から救いの手を差し伸べてもらって,そこから人生が変わっていく。

    最終的には,大平の養子となって,大平の姓を名乗るようになっている。

    宅建,行政書士,司法試験と順番にステップアップして弁護士となった。この受験した試験もすべて大平三郎の助言のままであり,人次第なんだなと思った。

    なお,勉強中の生活資金をどう捻出したのか,極道の妻になった経緯などの細かい部分の記述が一部抜けていた。関係者への配慮のためぼかしているのかもしれないが,特に前者は大事なので,あまり実感がわかなかっった。

    ## 引用
    > ### p. 160: 第七章 司法試験に向かって
    > 司法試験は、学歴、年齢、性別の制限なく誰でも受験できる。そして、毎年一月に行われる一次試験から受ける必要がある。しかし、この一次試験は一定の場合には免除され、ほとんどの受験生は一次試験は免除で二次試験から受験しているということがわかった。
    >
    > そしてその一定の場合とは、例えば大学の法学部だと、一般教養を修了した時点、つまり三回生のときから、二次試験を受験できることがわかった。

    司法試験の流れについて初めて知った。

    ## 結論
    あまりエッセイは読まないのだが,与沢翼の人生を変えた1冊ということで興味を持って読んだ。

    人によってはお涙頂戴ものに感じるのかもしれないが,あまり共感できるところがなく,感じるものが少なかった。

    幼少期の身の回りにカスみたいな人間がたくさんいると不幸になり,一人でも素晴らしい人物と出会うと人生ががらっと変わる。ホリエモンもそうだけど,ほとんどそれに尽きるように感じた。

    周りの環境次第ということで,身も蓋もない話で,あと自分にできるのは,素晴らしい人物がたくさんいるところに自分から意図的に飛び込むようにする必要があるということだろうか。

  • 叔父さんが本当に良い人。
    誰かのために生きられる人。
    自分にとっての助言者、支援者について考えさせられた。ああいう人に出会えるだけでも本当に幸せだと思う。憧れる。

    本当に映画やドラマのような世界で、ページを開いた途端から辛かった。親も教育現場もどうして?と思うところがたくさんあった。しかし、それと同時に自分が恵まれた生活にいるということが実感させられた。

    「ケーキの切れない非行少年たち」と合わせて読むと、最後にでてくる非行少年たちに他にどのような支援を行うべきなのか考えられるようになった。

    一度きりの人生だから悔いのないように生きたい。そのことを思い出させてもらえた。
    何歳になったとしてもやりたいことがあれば始めてもいいんだよ。といってもらえている気がした。
    自分のやりたいこと、夢、目標について深く考えさせられた。

  •  実話です、といわれてもにわかには信じがたい、壮絶なストーリー。

     友達のいじめに遭い、割腹自殺未遂、極道の妻と人生を歩みながら、父の友人大平氏に出会い、なんと司法試験に合格するまでになる…。

     私が気になるのは、職業がら、みつよがいじめに遭ったときの担任教師、学校、両親の対応である。特に、彼だけを責めるわけにはいかないだろうが、担任教師の言動には信じられない思いだ。

     いじめを完全に解消することは、そんなにたやすいことではないが、もう少し取るべき手段があったはずだ。

     もう一つは、著者も言っているが、同じ経験をしても、それをどう受け止めて、どう自分の行動に反映させていくかは、あくまでも受けて自身、つまり自分の考え方によるものだ、ということ。

     相手を変えることはできないが、自分を変えることはできる。

     ポジティブシンキングなどと安易に言うことはやさしいが、自分の発想を変えていく大切さを学んだ。

     最後に。やればできる、だからあなたもがんばれとは単純には思えないほど、壮絶な中身が、この本には書かれている。私も正直、真似はできない。でも、1歩でも近づけたら、何かが変えられるような気がしている。

     著者が司法試験に受かり、そして父親が取った行動。親子のやり取り、情の交流。本当に、涙なしには読めません。世のお父さん、必読です。

     あぁ、私は父に何もしてやれませんでした。そして、息子や娘に、どれだけのことがしてやれるのでしょうか。

     考えさせられた1冊です。

  • 学校でいじめにあったときの,担任と学校があまりになさけない。いじめとけんかの区別もつかないような教師・・・。光代さんが自殺未遂しても状況は変わっていなかった。はっきり「いじめ」とわかることばを発しても,指導しようともしない教師。
    自分も含めていじめが見抜けない教師は多い。水面下で行われるのがいじめだから,当然いえば当然かもしれないが。保護者から連絡があって初めて気づく場合もある。ちょっとした言葉遣いや表情にも敏感でなくてはいけない。
    私も,今日の授業をどうしようかとか,どうやって子どもに好かれようかなどということばかり考えていて,肝心の子供同士の関係が見えなかった頃がある。今だって,見えているわけではない。放課後や休み時間の子どもたちの様子まで仔細に観察しないと見えない。ともに遊ぶことも大切だか,時には遠くから子どもたちを眺めることも大切だ。
    そんなことを考えながら,この本を読んでいた。自分で自分を立ち直らせた彼女のエネルギーはすさまじい。マイナスも大きかったから,プラスに転じた時の幅も大きかったのだろう。

  • (2024/02/15 1h)

  • 感想
    向上への執心。それを支えてくれる理解者との出会い。運悪く谷にハマってしまうことはある。どうやって抜け出すか。自分と周りの協力が必須。

  • 自分の苦労や悩みの小ささ、努力の足りなさを痛感させられる。著者の壮絶な経験が事実として淡々と書かれており、一気に読むことができた。本書は落ちこぼれが弁護士になってみんなを見返す、そんなサクセスストーリーではない。弁護士になってからも自分の過去の行動で家族を傷つけてしまったことを悔いており、著者は今の自分だから出来ることを常に模索し続けている。
    どんなに堕ちても、人生を好転させるチャンスはある。それを見逃さず、一途に信じ抜き、頑張ることで自分を変えられるというメッセージが伝わった。

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