美食探偵

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 22
感想 : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062100960

感想・レビュー・書評

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  • だいぶ甘かったけど
    時代の雰囲気が割と好きで楽しめた。
    この時代にちょいとお金持ちでいたら楽しそう。

  • 話自体は普通というか、あんまりおもしろくなかったかな。
    食に興味がなさすぎて、肝心のところのはずなのに、全部読み飛ばした。
    文彦がキモかった。

  • 大磯で村井弦斎が名探偵。
    鴫立沢って、大磯の名勝だったんですね〜。
    一応、ちょっとばかりグルメ本の体裁を取ってるんだけど、肝心のレシピ部分が文語体。つい読み飛ばしてしまったw
    松本良順だ伊藤博文だって大立者を出す割に、ミステリとしてはまあ、日常のプチ謎解きの範疇を出ないけど、とても2000年の先品とは思えない、のどかでレトロな雰囲気が古めかしくも懐かしい。
    第1話では禱龍館の医学助手がワトソン役だったのに、後の村井の妻、尾崎多嘉子に取って代わったのは、ご愛嬌。

  • 実在した小説家・村井弦斎を探偵役に据えた、明治時代が舞台のミステリ。
    保養地として開かれ、政府高官や華族の別荘地としてもにぎわった大磯から事件が始まり、ややセレブ達がらみのお話が多い。

    料理がたくさん出てくるのかと思ったが、それは、主人公・弦斎の小説の中のことらしい。
    明治のお金持ちは、そういう洋食を召しあがったのか~、というのがうかがえる程度である。

    そして、ワトソン役は山田文彦くんなのかと思っていたが、途中から尾崎多嘉子嬢にかわったもよう。ありゃりゃ(笑)

    圧倒的に歴史小説が多い作者にしては、明治が舞台というのも、ミステリという分野も珍しい。
    推理物としては少し甘い部分もあるが、時代を描く筆はさすがで、シリーズ物として読みたかった。
    小説家として脂の乗っていた時期に亡くなられたのは、本当に残念だ。

    『海から来た女』
    同じ素材でも味付け次第で…という、犯人のあぶり出し方が、目の付け所がシャープだねという感じ。

    『薄荷屋敷』
    江ノ島の、サミュエル・コッキング園なら、去年行きました!

    『消えた大隈』
    う~ん…いまひとつ。

    『冬の鶉』
    人の死なないミステリも、コース料理の中に。

    『滄浪閣異聞』
    明治は、まだまだ幕末を引きずっている。
    あたりまえだけれど。

    威張りくさった警察官が作品の中で目立つ。
    他の作家の作品にもあったけれど、当時の警官は薩摩や会津の武家出身者が多く、本当に、こういう態度の輩が多かったらしい。

  • タイトルでつい手が出ました…(笑)。最近某ドラマやら某マンガで食いしん坊な探偵をよく見ていたもので。でも読んでみたらこの本に登場する探偵役は、「美食家な探偵」でした。大食漢ではなかったですよ。
    ちなみにこの作者、歴史ものをよく書かれているようで、ミステリは珍しい…というより唯一のようです。N○K大河「天地人」の原作者でもあります。…知らなかった…。  

    海水浴観光地であり華族・名士の別荘地としても有名な大磯の地に、小説家・村井弦斎が訪れた。彼は後に「食道楽」という美食小説を書き上げブームを巻き起こすのだが、この時は本人も周囲もそんなことは予想だにしていなかった。彼は友人の山田文彦の誘いを受け、海水浴旅館でただ執筆をしにきていたのである。
    しかしその旅館には最近、金髪女性の幽霊が出ると噂がたっており、好奇心に引かれて現場の部屋に泊まってみると…深夜に物音が…そして海岸に女性の影が…。弦斎は噂の背景になった事件を調べ始めた…。―――「海から来た女」
    医学博士ベーカー氏を出迎える為に横浜へ来た弦斎と文彦。有名店・高橋で牛鍋に舌鼓を打っていると、女形の玉梓吉弥が毒により死亡した。同席していたのは同じく歌舞伎役者・森三之助と、パトロンで薄荷屋敷の主人・貿易商の唐沢であった。―――「薄荷屋敷」
    大磯の事件で知り合った尾崎多嘉子嬢から弦斎は相談を受けた。彼女の父・宇作は憲政党党首で現・内閣総理大臣大隈重信の従兄弟にあたるのだが、その大隈伯が自邸から失踪したというのだ。―――「消えた大隈」
    文彦の恩師・松本順から寒ブリ料理に誘われた弦斎と文彦。屋敷に向かうと先客がおり、彼・永倉留吉はコックとして勤めていた箱根の山荘から、一夜にして主人も娘も使用人もすべて消えうせ途方にくれていたのだった。―――「冬の鶉」
    明治32年3月早朝。大磯の鴫立沢に芸妓が浮かんでいるのが、近所に住む牧牛舎の息子・松吉に発見された。伊藤博文がご執心だったというその芸妓の雇い主の嘆きを聞き、多嘉子は弦斎に相談する。―――「滄浪閣異聞」
    明治を舞台にした5編のミステリ。

    舞台は明治30年の頃…人々の暮らしが安定し、西洋料理が広く知られるようになった時代。伊藤博文や大隈重信といった歴史上の人物が活躍していた時代。かつては武士だったものが洋服に身を包み、微かに影を背負っていた時代。そんな時代背景をそのままにして書かれたミステリです。本来歴史小説を書いてる作者なので、その方が書きやすかったのかもしれませんね。…まぁ、実在の人物名に関してはフィクションとした方が(笑)。パロディ?
    弦斎と文彦のコンビは少しホームズっぽいですね。文彦君は医師見習いですし。
    でも私はもうひとりのワトソン役・多嘉子嬢がお気に入りです。「海から来た女」で弦斎と出合った彼女が、もちろん探偵としての才能を見込んでということもあるんでしょうが、何かと相談を持ちかけ食事に出かけている様に好意が滲み出ていて微笑ましい。弦斎も恋情を抱きつつも身分の差に一歩を踏み込めない、その奥ゆかしさがいいですよね。「せめて早く一人前の作家に」と考えている爽やかさがある。多嘉子嬢もお嬢様でありながら度胸と行動力もあり、非常にいいコンビです。

    毒のないとてもスッキリしたミステリです。惜しむらくは…タイトルのわりに食事のおいしそうな描写が少ないことですかね。期待してたのに、そういう点では拍子抜け…(笑) 

  • 火坂続きですが。骨董屋シリーズとも「黒衣〜」のようなかっちりめの時代物とも違って良いです。想像してお腹が減ります。

  • タイトルからしてそそられる。美味しいものと探偵、ミステリの絡みにとてつもなく弱い人間としては、読んで損はないだろうという感じ。
    実在人物村井弦斎が探偵役で、その助手的役割を担う尾崎多嘉子嬢との恋の行方はどうなるのか、最後は曖昧なままで終わりますが、これは史実なのでネットで検索すればすぐにわかりますた。それでやっとすっきりした(笑)

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著者プロフィール

作家

「2017年 『左近(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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