少女M

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 14
感想 : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062102506

作品紹介・あらすじ

無邪気に挑発する美少女に、老人はなおも邪な妄想を抱き続けた。野坂昭如、健在を示す短編集。街を恐怖に陥れた性器噛みきり少女の虚ろな心象風景-「少女M」、売春女子高生との全共闘談義-「少女妊娠」、初恋の女性の訃報で帰郷した作家の喪失感-「恋自縛」など、十一の物語を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 私小説か風俗小説か、両方なのかもしれない。正直読みづらい部分が多いが、これはブンガクとしての表現なのか。少女とマダムの往還とその時々の生活心情、戦時中、それ以降の著者の心情と性に対する思いは永遠にいったり来たりしている。たまにブンガクに触れるのはよいかもと思った。

  • 途中で挫折、克服したので読みたい

  • 2000年初版。天野喜孝の装丁は何とも言えないものがあるけれど。。。血と肉と土を失った現代素人娘の性は体験したところで癡夢にもならない。「健在」の二文字のため、空虚と格闘する老作家の姿に胸が痛くなります。

  • こってりしたものが読みたい!と思ってましたんですけども、そういう感じではなく、世間胸算用。おとぎ話でもなく、エッセイでもなく、風土や文化がみっちり書かれているのに、書かれすぎずに人の内面についても触れてあり、危ういことも並べられていて。阿部定のことだって、ふんわりもざくっとも取り扱われていなくてただ阿部定がそこにいるだけ。普通の人のようにさえ思える。やすい連れ込みの壁のシミや、女の子のちょっと黒ずんだ短い靴下、家にしまってある綿のパンツの洗い立てさえ想像できそうなのに、それはただ並べられているだけ。面白いことも悲しいことも、エッチなことも、並べてあるだけ。

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著者プロフィール

野坂昭如

一九三〇年(昭和五)神奈川県生まれ。親戚の養子となり神戸に育つ。四五年の空襲で養父を失い、のち、実家に引き取られる。旧制新潟高校から早稲田大学第一文学部仏文科に進むが、五七年中退。CMソング作詞家、放送作家などさまざまな職を経て、六三年「エロ事師たち」で作家デビュー。六八年「アメリカひじき」「火垂るの墓」で直木賞を、九七年『同心円』で吉川英治文学賞を、二〇〇二年『文壇』およびそれに至る文業で泉鏡花文学賞を受賞。そのほか『骨餓身峠死人葛』『戦争童話集』『一九四五・夏・神戸』など多くの著書がある。二〇一〇年(平成二十七)死去。

「2020年 『「終戦日記」を読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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